研究概要 |
【方法・結果】スイカの黄化発芽体より発現型cDNAプラスミドライブラリーを構築し、遺伝的相補性を利用することにより、スイカからCSase cDNAの単離に成功した。1.5X10^5クローンからなるプラスミドライブラリーを、2個のシステイン合成酵素遺伝子座(cysK,cysM)が欠失しシステイン要求性となった大腸菌NK3に導入したところ、システイン要求性を機能的に相補する13個のクローンを単離した。これらのクローンは塩基配列の決定の結果、単一の遺伝子由来で325アミノ酸残基からなる分子量34,342のポリペプチドをコードしていることが示された。またゲノムDNAのサザン分析の結果、ゲノム中に1コピー存在することが明らかになった。次に緑色及び黄化発芽体の子葉、胚軸、幼根より全RNAを調製しノーザン分析をおこなったところ、いずれの部位においても、構成的に発現していた。次にこのcDNAの大腸菌高発現系を作製し、ウリ科植物に特異的な非タンパク性アミノ酸であるβ-ピラゾールアラニンをはじめいくつかの二次代謝性アミノ酸のin vitroおよびin vivo合成に成功した。
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