研究課題/領域番号 |
04808002
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
伊藤 公孝 核融合科学研究所, 助教授 (50176327)
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研究分担者 |
福山 淳 岡山大学, 工学部, 助教授 (60116499)
伊藤 早苗 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70127611)
佐貫 平二 核融合科学研究所, 助教授 (80109355)
東井 和夫 核融合科学研究所, 教授 (20093057)
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キーワード | ディスラプティブ不安定性 / 異常輸送 / 粘性 / 電子粘性 / magnetic trigger |
研究概要 |
この研究では、種々のディスラプションの現象の中核をなす、MHDモードとプラズマ分布発展の物理を解明する事を目的とする。具体的には、プラズマの輸送係数の変化と巨視的MHDモードの成長とを自己無撞着に理論に取り入れることで、モードの爆発的成長とプラズマ分布の再構成とを司る一貫した機構を解明する。 第一年度には、まず、全体の物理的描像を検討し、ダイナミクスを調べるべき物理量を選びだし、具体的解析を始めた。 (1)巨視的MHDモードの発達による輸送係数の変化について解析を行った。MHDモードによるトーラス・プラズマ中の磁力線ストキャスティシティの発展を統計的に解析し、プラズマのエネルギー・電流の輸送係数、粘性係数、電気低抗率をMHDモードの振幅の関数として表した。 (2)輸送係数の巨視的MHDモードの成長への影響について、輸送係数が大きくなった場合へと、m=1内部モードとm=2テアリング・モードMHDモードの安定性理論を拡張し、成長率を輸送係数の関数として表現した。特に、エネルギー輸送と電流の拡散係数や、イオン粘性といった磁力線のストキャスティシティに強い影響を受ける輸送過程の効果を検討した。 (3)ダイナミックな発展方程式の構成。これらの(1)-(2)の表式を組み合わせる事によって、モードの振幅やプラズマのパラメタの時間・空間発展を記述する方程式系を構成した。 (4)モデルの解析を行った。振幅が増大しある閾値を超えると成長率が時間的に増大したり、急に成長が止まったりするする結果を得ることが出来た。成長時には、指数的増大より速い、爆発的増大を示す事が判明した。いわゆるmagnetic triggerと、突然の停止を説明するモデルを得た。
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