(1)既にて提案済みの神経回路網モデルにおける複雑な(カオス的)ダイナミックスを用いてのメモリサーチのシミュレーションを更に進め、カオス的ダイナミックスの動的構造に立ち入ってなぜ乱数発生器より良いものがあるかを追求した。 (2)ある特定なサーチ目的に適合するカオスが他のサーチではかえって悪い検索効率を与える例、またその逆の例を示し、その動的構造に立ち入って理由を追求した。 (3)こうした学固有のカオス的ダイナミックスを用いた非ノイマン型情報処理機能としての検索(サーチ)において、外部装置としての乱数発生装置より有用な場合が割合として少くないことを示した。 (4)与えられた処理のcontextに依存して有用あるいは非有用なカオスが存在することを示し、それを有用な動的構造を持つように変えるために「学習ルール」を提案し、それによって非有用であったカオスが極めて有用なものに変わって行く例のプロトタイプモデルを示した。
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