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1992 年度 実績報告書

発達障害児における認知機能の統合化 -刺激・反応等価性による分析-

研究課題

研究課題/領域番号 04831009
研究機関明星大学

研究代表者

山本 淳一  明星大学, 人文学部, 専任講師 (60202389)

キーワード刺激・反応等価性 / 認知機能 / 発達障害児 / 動的映像刺激 / 機能的言語 / 条件性弁別 / 弁別性分化 / 自己動作
研究概要

本研究では、機能的言語の少ない発達障害児を対象に、その認知機能の開発と統合化を促進するための条件を、刺激・反応等価性の成立という観点から明らかにすることを目的とした。刺激次元としては、動画を含むビデオ画像を用い、反応の次元としては、発話・書字、を用いて、条件性弁別訓練・弁別性分化訓練を行ない、刺激・反応等価性の成立の有無を評定した。まず、対象児に、様々な動的刺激のビデオ画像に対応した条件性弁別訓練を行い、基礎的な行動レパートリーを形成した。すなわち、特定の動的映像刺激に対して、格助詞(「が」「を」「に」「と」)を含む単語を、特定の順序に従って選択する訓練を行った。次に、その刺激の中の個々の要素を、人物・動作の方向、用いられる動詞、についてかえた場合、主語・目的語・各単語要素、その順序、に関して、助詞・動詞の使用が適切に変換されるかをテストした。また、ビデオを用いた訓練・テストの後、現実場面での行動も適切なかたちでおこなわれるかを評定した。
以上の結果、「○○が△△と□□をしました」といった方向の逆転が含まれない映像については十分般化がみられた。それに対して、「○○が△△に□□をわたしました」などの文において、方向を逆転した映像でテストされた場合、また、「もらいました」などの、方向の逆転を特定する動詞を用いた場合、般化がみられなかったことが多かった。そこで、主語・目的語についての両方向的関係の訓練を施行し、さらにその般化を評定した。また、ビデオ映像の自己動作から、実際の場合での自己動作への般化を評定し、自己を起点とした外界の記述が可能となるか、について、検討を加えた。このことで、映像刺激と現実の刺激の機能的な共通性と差違について分析の手がかりを得た。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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