企業システムの国際比較史的研究

1993 年度 研究成果報告書概要

• 研究課題/領域番号: 04834010
• 研究種目: 一般研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 国際経済
• 研究機関: 明治大学
• 研究代表者: 由井 常彦 明治大学, 経営学部, 教授 (10061847)
• 研究分担者: 橘川 武郎 青山学院大学, 経営学部, 助教授 (20161507) ; 東條 由紀彦 明治大学, 経営学部, 助教授 (20172124) ; 安部 悦生 明治大学, 経営学部, 教授 (50130795)
• 研究期間 (年度): 1992 – 1993
• キーワード: 企業システム / 業界団体 / 企業集団

研究概要

「企業システム」すなわち企業内外の構造的な関係は、現在日本の企業や経済が直面しているもっとも重要な国際的問題である。そこで、本研究は、経営史のアプローチに立脚して、アメリカ、イギリス、日本の三カ国について、国際比較に有効なデーターの作成と、これにもとづく各国の企業システムの解明を試みたものである。三カ国の国際比較のプロジェクトの実施のうえには、それぞれ各国の研究を専攻する研究者の共同作業が必要なので、この目的のために、アメリカとイギリスの調査・研究については、英米経営史の専攻の安部悦生、日本については東條由紀彦と橘川武郎、全体の統括は由井常彦が担当した。
研究者4名は、計画にもとづき、まず分析のための大企業の成長とシステム関係のデーターの作成を実施した。日本の、アメリカ、イギリスについて、戦前の1918年、1930年、1940年、そして戦後について1945年、1973年における大会社のリストを作成し、これを業界団体、企業集団、政策特性によって分類する作業である。日本については、主として全国会社役員録を資料とし、1918(大正9)年、1930(昭和5)年については、主要企業をコンピューターの活用によって、ほぼ完全な大企業リストを作成することができた。戦後については予算の制約から、完成は将来にもちこしたが、ここに完成した戦前のリストは、網羅的かつ精度の高いもので、国際的にも利用されうるものである。