研究課題/領域番号 |
04F04118
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大野 公一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授
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研究分担者 |
HAJGATO Balazs 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | Reaction pathways / Potential Energy Surface / Equilibrium structures / Transition states / Scaled Hypersphere method |
研究概要 |
Scaled Hypersphere(SHS)法は、ポテンシャルエネルギー面を探索する強力な手法であり、少数の分子の関係する反応の研究に有効である。本研究では、孤立系である大気層ならびに宇宙空間での反応に着目して反応経路を計算した。 星間空間でのリンを含む分子は興味深く、長鎖の線形リン化合物が生成するかを研究するために、PCCPとNCCPを対象として選んだ。 また、大気中のオゾン層の破壊と地表近くでのオゾンの生成は人類の日常生活と関係が深く、オゾンの生成は実験ならびに理論研究者から長く研究対象とされてきた。オゾン生成中のCOならびにNOの影響を徹底的に調べるため、CO_4とNO_4のポテンシャルエネルギー曲面上での遷移状態ならびに平衡状態の構造を調べた。NO_4の場合には、ほとんどの組み合わせが2重項状態を与えるので、2重項状態のポテンシャルを探索した。一方、CO_4の場合には、CO+O_3およびCO_2+O_2が基底状態の1重項状態ならびに3重項状態なので、両方のポテンシャルエネルギー面を調べました。これらの化合物の特定電子状態のポテンシャルエネルギー面を信頼できる手法とレベルで調べることは、大気層の上空および地表付近で起こっている化学反応について実験的手法によらずに研究する事に繋がる。 また、同じ研究グループ内で、走査型トンネル顕微鏡による半導体表面上での有機化合物の吸着過程の研究して水素結合による分子集合を観測した。このことから、ポテンシャルエネルギー面上の分子の集合運動について計算する準備を進めている。
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