研究概要 |
1番目の論文(J.Phys.Soc.Jpn.75,054703(2006))で、平衡系のグリーン関数を用いて非線形光学応答の理論の定式化を行った。そして、得られた式をスピン電荷密度波を持った絶縁体における3次高調波発生の研究に適用した。その結果、密度はを持った基底状態においては1次元系より2次元系の方が非線形性が強くなることが分かった。この簡潔な模型で、非線形光学応答におけるゲージ対象性の役割についても研究を行った。 2番目の論文(J.Phys.Soc.Jpn.75,083706(2006))では、モット絶縁体の非線形光学応答を計算するために動的平均場近似の枠組みの範囲内で非線形光学応答の定式化を行った。ここでは、モット絶縁体の実験と定性的に合うことが分かった。 3番目の論文(J.Magnet.Magnet.Mat.(2007)in press)では、2番目の論文で得た結果を用いて、非線形光学応答における近藤ピークの効果を調べた。その結果、ギガパスカル程度の高圧を加えると近藤絶縁体に含まれる光学応答が不安定化することが分かった。
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