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2006 年度 実績報告書

凝縮物質系における可解量子はしご型スピン系と境界不純物効果

研究課題

研究課題/領域番号 04F04314
研究機関東京大学

研究代表者

和達 三樹  東京大学, 大学院理学系研究科, 教授

研究分担者 GE Xuangyu  東京大学, 大学院理学系研究科, 外国人特別研究員
キーワードYang-Baxter relation / Integrable model / Integrable boundary condition / Supersymmetric model / Spin-1 model / Reflection equation / Strongly correlated electron / Quantum invese scattering method
研究概要

凝縮物質系における可解スピン系と境界不純物効果の解明に対して、次のような研究を進めた。特に、近年の物性物理学の進展である高温超伝導体の基礎を念頭におき、超対称性をもつ1次元強相関系とスピン系を考察した。新しい点は、可積分境界条件と境界不純物効果を高スピン系の理論に取り入れることにある。Sklyaninの先駆的な研究以来、可積分境界条件の問題は、量子逆散乱法における重要な拡張として注目されている。バルク系に対するYang-Baxter関係域と境界に対する反射方程式を両立させて解くことにより、自由端をもつスピン系や粒子系の可積分(可解)版を考察することができる。私達、東大のグループもこの発展には多くの貢献をしてきた。今年度の研究では、スピン-1をもつ強相関系の新しい可積分模型を提出することに成功した。解析は非常に複雑であったが、Yang-Baxter関係式と反射方程式を満たす新しい厳密解を見出すことができた。一般的な理論枠組は簡潔であるが、実際に解くことはあまり行なわれてはおらず、この成果は可積分理論に対して具体的で貴重な知見を与えている。物性理論への応用はさらに興味深い情報を与えてくれるであろう。論文としては、Journal of Physical Society of Japan(2006年11月号)に出版された。その他の成果としては、前年度に続き、磁場下の2スピン動力学と幾何学的位相の関係を考察し、研究集会やセミナーにおいて発表した。当初の研究計画は順調に遂行されたと考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Supersymmetric extension of the reflection equation algebra and integrable boundary conditions in doped spin-1 model2006

    • 著者名/発表者名
      X.Y.Ge, M.Wadati
    • 雑誌名

      J.Physical Society of Japan Vol.75, No.12

      ページ: 124004-(8)

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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