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2006 年度 実績報告書

コバルトペロブスカイトにおけるナノスケール領域での磁気ゆらぎの直接観察と磁気抵抗の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 04F04415
研究機関東京工業大学

研究代表者

伊藤 満  東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授

研究分担者 SUGATA Ray  東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 外国人特別研究員
キーワードペロブスカイト / 磁気抵抗 / コバルト酸化物
研究概要

本研究ではコバルトを含むペロブスカイト型酸化物のミクロな磁気ゆらぎを定量的に直接観察することにより本系に特有なスピンクロスオーバー(高スピン-低スピン転移)によって引き起こされる特異な現象,金属-非金属転移と磁気抵抗の原因を明らかにすることにある.従来,マンガン系酸化物では巨大磁気抵抗効果の原因がミクロな相転移,ミクロな組成ゆらぎ,電荷整列に帰属されているが,コバルト系酸化物は系統的かつ定量的に現象の解析は行われていない.そこで本研究ではコバルト系ペロブスカイトで磁気的なゆらぎをSQUID顕微鏡とローレンツ顕微鏡を用いて直接観察することによりスピンクロスオーバー系に特有なナノレベルでの磁気的不均一を定量的にとらえ,将来的には室温以上で実用化するために必要な磁気抵抗材料の設計指針を得ることを最終目標とした.
前年度見出したペロブスカイト型酸化物試料に関する磁性の起源を探るために単結晶を合成し,磁化率測定,透過型電子顕微鏡観察,およびSQUID顕微鏡により平均および局所的な強磁性発現機構を明らかにした.また,伝導キャリアを定量的に導入し,キャリアと強磁性発現の相関について希釈磁性体に関する議論とも絡めて考察した.その結果,h-BaTiO_3にFeをドープした化合物では,Fe濃度1〜7%で強磁性が出現することを確かめた.また本系に若干の酸素欠損を導入することにより,強磁性が増強することを確かめた.さらに,c-BaTiO_3にFeをドープした旨系でも,強誘電性と強磁性が共存することを確かめた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Direct Observation of Ferroelectricity in Quasi Zero Dimensional Barium Titanate Nanoparticles2006

    • 著者名/発表者名
      Sugata Ray, Yury V.Kolen'ko, Desheng Fu, Ruwan Gallage, Naonori Sakamoto, Tomoaki Watanabe, Masahiro Yoshimura, Mitsuru Itoh
    • 雑誌名

      Small Vol.2, No.12

      ページ: 1427-1431

  • [雑誌論文] A Facile High-Yield Solvothermal Route to Tin Phosphide Sn_4P_32006

    • 著者名/発表者名
      Kirill A.Kovnir, Yury V.Kolen'ko, Sugata Ray, Jinwang Li, Tomoaki Watanabe, Mitsuru Itoh, Masahiro Yoshimura, Andrei V.Shevelkov
    • 雑誌名

      Journal of the Solid State Chemistry Vol.179, No.12

      ページ: 3756-3762

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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