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2004 年度 実績報告書

高信頼性ULSI多層配線形成CVDプロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 04F04420
研究機関東京大学

研究代表者

霜垣 幸浩  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授

研究分担者 趙 斌  東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
キーワード超集積回路 / 多層配線 / 信頼性 / 銅合金薄膜 / CVDプロセス
研究概要

ULSIはムーアの法則として良く知られるように,3年で4倍の高集積化というペースを維持して集積度が向上しており,現在の最先端デバイスではトランジスタゲート電極幅が90nmとなっている。こめため,信号を伝達する金属配線は長くて太いグローバル配線と細くて短いローカル配線からなる多層構造を採用して高集積化に対応させている。一方,トランジスタ動作速度向上のためにドレイン電流はある一定の値を維持する結果,多層配線の特に中層部に流れる電流密度は飛躍的に上昇しており,1MA/cm^2になろうとしている。このような高電流密度下では,電子の高頻度の衝突により原子核が移動するエレクトロマイグレーション(EM)による断線不良が顕在化し,デバイス信頼性を劣化させる要因となっている。そこで,本研究ではEM耐性の高い高信頼性ULSI配線を形成することを目指し,配線材料系の設計と配線形成プロセスの構築を検討している。今年度は外国人特別研究員が年度後期に来日したため,十分な研究時間が得られなかったが,下記に示す検討を行った。
まず,Cu配線のEM断線不良発生箇所となるCuと下地金属材料の界面に着目し,その密着性を向上させる方策を検討した。そのために従来良く用いられているTa,TaNなどの下地材料よりもCuとの密着性の良い材料を検討した。その結果,HCP系金属(Ruなど)を用いると,Cuとの密着性が向上することを確認できた。また,Cuの結晶粒界を起因とするEM断線にも対処するため,各種添加金属あるいはCu合金の評価も開始した。具体的には,Cu-Ag系の合金薄膜を電子ビーム蒸着により作製し,その比抵抗や密着性などを系統的に検討している。来年度以降も同様の材料探索,合金設計を行うとともに,最適な配線材料系(Cu合金薄膜と新規下地材料)を合成するCVDプロセスの開発にも着手する。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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