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2005 年度 実績報告書

水を可視光で全分解する非酸化物系光触媒の新規調整法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04F04425
研究機関東京大学

研究代表者

堂免 一成  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授

研究分担者 BAO NingZhong  東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
キーワード硫化物 / CdS / 光触媒 / 硫化水素 / 可視光 / 水素製造 / ナノ粒子 / ソフト溶液プロセス
研究概要

石油の脱硫過程で硫化水素が生成するが、その量は膨大なるものになっている。この産業廃棄物ともいえる硫化水素を水素源として光触媒反応により水素を製造するプロセスを検討した。この反応における光触媒としてCdSをモデル化合物とし製法、構造を詳しく検討し高活性化のための指針を検討した。Cdイオンを含む水溶液中で硫黄源を加えることによりCdSの微結晶が折出する。この調製条件を微妙にコントロールすることで光触媒活性が大きく向上することが見出されたので、その条件を詳細に検討した。Cdイオンを含む水溶液中にNaOHを加え、その後硫化剤としてNa2Sを加える。NaOHを加えることで活性が飛躍的に向上した。NaOHを加えることでCd(OH)_n^<2-n>で表される水酸化物コロイドを経由することで硫化速度が抑えられ、結晶育成が十分に行われたと考えられる。その他の反応条件(反応溶液、助触媒担持量)を最適化することにより高活性化を行った。Ptを助触媒として光電着法にて担持することにより高活性を示した。最適条件では300WXeランプを用い420nmより長波長側の光を照射すると1時間当たり4mmolの水素が生成した。この触媒での水素生成反応の量子収率の精密な測定を行った。420nmでは約60%という値が得られた。照射光の波長が長くなるにつれて量子収率は低下し、吸収端付近の520nmでは10%程度となった。しかし既報にない高い値が得られた。また、ここで開発したCdSを他の光触媒反応への応用について検討した。バイオマス分子の一つとして乳酸水溶液からの水素生成反応を行ったところ本触媒は高い水素生成活性を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Highly Ordered Pt-loadeb CdS Nanowire Arrays for Photocatalytic Hydrogen Production under Visible Ligh2006

    • 著者名/発表者名
      N.Bao, L.Shen, T.Takata, D.Lu, K.Demen
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 35

      ページ: 318-319

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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