研究課題
アメンボは長い脚を使って水面をすばやく滑る昆虫で、その大きさはさまざまである。淡水にも海水にも生息し、水面に落ちた生物を摂取する捕食性かつ腐食性の昆虫である。水と大気の境界に生息するために、両方の環境へ適応する必要がある。アメンボは水面張力のおかげで浮くことができ、着水点に凹みを作りながら移動する。形態多型についてはよく知られており、長翅、短翅、翅無型が存在する。また、性的二型を示し通常メスの方が大きい。しかし逆の場合もある。機能形態学およびバイオメカニックスの視点から、翅多型、性的二型およびアメンボの生態が滑走機構に及ぼす影響について比較研究を行った。脚が水と接している部分を覆っている毛の形態、パターン密度およびその役割について電子顕微鏡を用いて調査した。また、体重、体長および脚が接水している部分の長さについても計測した。脚が水をかく時の絶対的および体サイズに対する相対的な強さと上述した各計測値との関係について考察した。各計測値と浮力、推進力との関係式については現在検討中である。
すべて 2005 その他
すべて 雑誌論文 (3件)
Stuttgarter Beitr.Naturk. 645
ページ: 1-72
Journal of Comparative Physiology A. (accepted)
Rus.J.Entomol.(I.Kerzhner Festschrift). (accepted)