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2005 年度 実績報告書

ジャガイモそうか病の分子生物学的解析と病害防除への応用

研究課題

研究課題/領域番号 04F04469
研究機関広島大学

研究代表者

木梨 陽康  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授

研究分担者 KHODAKARAMIAN Gholam  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 外国人特別研究員
キーワード放線菌 / Streptmyces scabies / ジャガイモそうか病 / thaxtomin / 線状プラスミド / pathogenic island / パルスフィールド電気泳動 / conjugation
研究概要

放線菌Streptomyces scabiesはジャガイモそうか病を引き起こすが、病原性の発現にはthaxtominというジケトピペラジン化合物の生合成遺伝子txtABに加えて,nec1,tomAなど多くの病原遺伝子が関与している。これらの遺伝子は大きなpathogenic islandを形成して他の菌株に転移することが報告された。私たちは放線菌から初めて巨大線状プラスミドを単離し、その後、線状染色体も含めて放線菌の線状ゲノムの構造と機能の解析を続けている。上記のような結果は、pathogenic islandが線状プラスミド上にコードされていて、そのプラスミドが接合によって他の菌株へ移った可能性を示唆した。
そこでKhodakaramianがこれまで集めてきたS.scabies株をパルスフィールド電気泳動を用いて解析したところ、イランで採取したS3,S7株から約200kbの巨大線状プラスミドが検出された。後者の株をS.lividansと接合させ、生じたポック(生育阻害領域)からS.lividans由来のtransconjugantsをpick upしsingle colony isolationを行った。ジャガイモ切片を用いてbioassayしたところ、S.lividansの親株が活性をもたないのに対してtransconjugantsは切片を褐変させた。PCRで増幅バンドを与えたので、txtA, nec1遺伝子のtransconjugantsへの転移が示唆されたが、Southern hybridizationではシグナルは検出されなかった。これはこれらの遺伝子のhomologyが比較的低いためであると思われた。標準株であるS.scabies LR90-3からも50kbの線状プラスミドが検出されたので、この株も含めて線状プラスミドのジャガイモそうか病への関与が明らかになりつつある。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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