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2005 年度 実績報告書

ナイジェリア産薬用植物及びハーブの化学組成及び生理活性

研究課題

研究課題/領域番号 04F04470
研究機関九州大学

研究代表者

松本 清  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授

研究分担者 OGUNWANDE I.A.  九州大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
キーワードナイジェリア産植物 / 糖尿病予防 / α-グルコシダーゼ阻害 / 食後血糖値上昇抑制作用
研究概要

ナイジェリア産薬用植物4種類のハーブ系植物の中で最も高いα-グルコシダーゼ(AGH)阻害活性を示したDika(Irvingia gabonensis)葉を用いて、ラットを用いたin vivo試験を実施し、以下の抗糖尿病作用に関する知見を得た。
1)Dika葉をメタノール抽出・乾固後、再度水に対して溶解し、以下の抽出を試み、高活性画分の取得を試みた。すなわち、水可溶性画分(収率:11.6%)を水-クロロホルム(1:1)抽出により水相画分(収率:6.71%)を得た。次いで、XAD-2カラムクロマトグラフィーに供し、0%MeOH(収率:1.4%),50%MeOH(収率:0.67%),MeOH溶出画分(収率:0.17%)に分画した。その結果、50%MeOH抽出画分において最も高いマルターゼ阻害活性が認められ、IC50値は0.063mg/mlであった。また、本画分はスクラーゼ並びにα-アミラーゼに対しても阻害作用を示し、各々IC50値として0.10mg/ml及び0.53mg/mlであった。
2)Sprague-Dawley系ラット(8週齢、雄)を用いてDika-50%MeOH抽出画分の単回投与試験を実施し、急性血糖値上昇抑制作用を検討した。その結果、300mg/kg投与によって2g/kg糖質(マルトース)負荷による血糖値上昇が明らかに抑制され、投与後30分並びに60分において有意な血糖値の低下が認められた(BGL_<contrrol-30min>:182.2±7.3mg/dl,BGL_<Dika-30min>:130.3.:±6.4mg/dl,BGL_<contrrol-60min>:138.7±11.7mg/dl,BGL_<Dika-60min>:113.3.±6.6mg/dl)。
3)投与後30分及び60分に得られた血清を用いてインスリン濃度を測定したところ、いずれの投与時間においてもDika投与によって血清インスリン濃度の低下が認められた(Insulin_<contrrol-30min>:15.7±1.9μU/ml,Insulin_<Dika-30min>:9.9±0.4μU/ml,Insulin_<contrrol-60min>:5.3±0.5μU/ml,Insulin_<Dika-60min>:1.9±0.2μU/ml)。本知見は、Dika中の抗糖尿病成分はAGH阻害作用を介して食後の血糖値上昇を抑制する作用を担っており、膵臓からのインスリン分泌促進を伴うものではないことを示唆するものであった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Anti-hyperglycemic potential of natural products2006

    • 著者名/発表者名
      T.Matsui
    • 雑誌名

      Mini-Reviews in Medicinal Chemistry 6

      ページ: 109-120

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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