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2004 年度 実績報告書

哺乳動物の受精におけるADAM1の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 04F04488
研究機関筑波大学

研究代表者

馬場 忠  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授

研究分担者 金 益均  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 外国人特別研究員
キーワードマウス / 受精 / 精子 / 卵子 / 細胞融合 / 卵子透明帯 / ADAM / ファーテリン
研究概要

精巣・精子特異的なADAM(A Disintegrin And Metalloprotease)であるファーテリンはADAM1とADAM2から構成されるヘテロダイマーで、雄雌配偶子間相互作用に関与していることが示唆された。また、マウスADAM1は2個のサブタイプ(ADAM1aとADAM1b)が存在し、それぞれADAM2とヘテロダイマーを形成していることが明らかになった。そこで、ADAM1aの生体内での機能を調べるためにADAM1a欠損マウスの作製および機能解析を行った。ADAM1a欠損マウスの精子は子宮から卵管への上昇能が欠如したため不妊であった。しかし、体外受精を行うと卵丘細胞の存在下では正常に受精できることが明らかになった。さらに、ADAM1a欠損マウス精子膜はADAM3の発現量が著しく減少していた。このことから、ADAM1a/ADAM2ヘテロダイマーがADAM3の精子膜への輸送に関与していることが考えられた。また、これらのADAM分子が精子の卵管への移動および卵透明帯との結合に関与していることが示された。
精子形成過程におけるADAM3の局在およびプロセシングを明らかにするために、精巣上体を頭部、体部、尾部および輸精管から精子を回収し、ADAM3の抗体を用いてウエスタンブロット分析と免疫染色を行った。ADAM3は球状性精細胞で110kDa前駆体として発現していて、精巣上体のなかで42kDaの成熟型にプロセスされる。成熟型ADAM3は受精能力を獲得した精子の頭部先端に存在し、カルシウムイオノフォアA23187刺激によりなくなる。これらのことから、成熟型ADAM3は精子と卵細胞膜との結合ではなく、精子と卵透明体との結合に関与していることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Possible function of the ADAM1a/ADAM2 fertilin complex in the appearance of ADAM3 on the sperm surface2004

    • 著者名/発表者名
      Hitoshi Nishimura
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 279

      ページ: 34957-34962

  • [雑誌論文] Synthesis, processing, and subcellular localization of mouse ADAM3 during spermatogenesis and epididymal sperm transport2004

    • 著者名/発表者名
      Ekyune Kim
    • 雑誌名

      Journal of Reproduction and Development 50

      ページ: 571-578

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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