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2005 年度 実績報告書

ラット胸腺におけるT細胞の分化と胸腺上皮細胞の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04F04491
研究機関山口大学

研究代表者

福本 哲夫  山口大学, 医学部, 教授

研究分担者 ARUDCHELVAN Y.  山口大学, 医学部, 外国人特別研究員
キーワードラット / 胸腺 / 放射線照射 / 再生 / 胸腺上皮細胞 / 幹細胞 / 細胞分裂 / 免疫組織化学
研究概要

胸腺は骨髄からやってきた前駆細胞がTリンパ球に増殖・分化する免疫系における中枢的な役割を果たす臓器である。胸腺で自己のMHC(主要組織適合遺伝子複合体)分子に反応できるT細胞レセプター(TCR)をもったT細胞として成熟し、末梢に動員される。また自己の成分に対して反応性を示すTCRをもったT細胞は胸腺で除かれると考えられている。このようなTリンパ球の増殖・分化を支えているのが胸腺に存在するストローマ細胞である胸腺上皮細胞や樹状細胞やマクロファージである。とりわけ胸腺上皮細胞の役割は重要である。しかしながら胸腺上皮細胞にはどのような形態学的特徴をもった細胞がいるのかとか、再生しているのかとか、再生しているとするとその幹細胞とはどのような細胞なのかなどについてはよくわかっていない。本申請では申請者らがラットの胸腺上皮細胞の電顕形態学的特徴やMHC分子の発現の免疫電子顕微鏡学的解析の実績をもとにこれらの点の究明を行うことを試みた。方法はいろいろな分子に対して反応する抗体を用い、ラットに8Gyの放射線を照射したあとに再生してくると思われる胸腺上皮細胞についてその細胞の形態学的変化やいろいろな分子に対して反応する抗体を用いて免疫電子顕微鏡学的手法を用いて解析した。C-kit, p63,FTS(胸腺液性因子),UB-13(当講座で作製した胸腺上皮細胞に対するモノクローナル抗体)などについて解析した。放射線照射後にはpale型の上皮亜群(正常時最も頻度が高く、胸腺細胞との間で細胞間相互作用を行うと考えられている細胞)の数が減り、intermediate型の上皮亜群の数が増えることを確認しているが、この細胞が幹細胞と関係があるかもしれないと考えている。また照射後に被膜下を中心に増えるp63陽性の細胞が幹細胞と関係があると考えている。これらの結果をまとめて論文を投稿中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] PACAP receptor (PAC1-R) expression in rat and rhesus monkey thymus.2006

    • 著者名/発表者名
      Tokuda N.
    • 雑誌名

      Ann.N.Y.Acad.Sci. (In press)

  • [雑誌論文] Immunohistopathological study of the oral lichenoid lesions of chronic GVHD.2006

    • 著者名/発表者名
      Sato M.
    • 雑誌名

      J.Oral.Pathol.Med. 35

      ページ: 33-36

  • [雑誌論文] Semiquantitative detection of cytokine messages in X-irradiated and regenerating rat thymus.2005

    • 著者名/発表者名
      Adachi Y.
    • 雑誌名

      Radiat.Res. 163

      ページ: 400-407

  • [雑誌論文] Ultrastructural alterations of the cortical epithelial cells of the irradiated and recovering rat thymus.2005

    • 著者名/発表者名
      Arudchelvan Y.
    • 雑誌名

      Arch.Histol.Cytol. 68

      ページ: 205-212

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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