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2006 年度 実績報告書

環形動物ヤマトヒメミミズの再生に関与する遺伝子の同定と解析

研究課題

研究課題/領域番号 04F04583
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

茗原 眞路子  独立行政法人農業生物資源研究所, 昆虫科学研究領域・制御剤標的遺伝子研究ユニット, 上席研究員

研究分担者 NIVA Cintia Carla  独立行政法人農業生物資源研究所, 昆虫科学研究領域・制御剤標的遺伝子研究ユニット, 外国人特別研究員
キーワード環形動物 / 再生 / 遺伝子クローニング / 発現解析
研究概要

1.目的
環形動物にはプラナリアに見られるような全能性幹細胞は存在せず、その再生は、両生類の肢再生のように、既存分化細胞の脱分化と再分化によって行われるため、ヒトなどの高等動物のモデル系として非常に有用である。当課題は、体の数十分の一の小断片からでも完全な個体を形成できるほど強い再生力をもつ環形動物ヤマトヒメミミズをモデル動物として、その再生メカニズムを解明し再生力の低い動物の再生力強化法の開発への基礎知見を得ることを目的とする。本年度は、これまでに単離した再生期特異的遺伝子のいくつかについて、再生過程における発現部位を解析するとともに、遺伝子ノックダウン法の開発を試みる。
2.結果
これまでに、ヤマトヒメミミズの再生個体と正常個体のcDNAサブトラクションにより、再生期に発現増加するクローンを165種得ており、このうち出現頻度が高いものを中心に11遺伝子の全長配列を決定した。これらのうち5遺伝子は、既知遺伝子とは相同性のない新規遺伝子であったので、出現頻度の高い順にEjrup1-5(Enchytraeus japonensis regeneration-upregulated genes 1-5)と命名した。そのうち、EjrUp1-3について、WISH法およびパラフィン切片を用いたISH法により、再生過程における発現部位を解析したところ、Ejrup1は再生芽以外の体幹全体の上皮細胞に強く発現し、再生芽形成に関わる遺伝子の発現抑制調節に関与していることが示唆された。Ejrup2は再生芽の特に腹側で強く発現し、Ejrup3は中腸切断面からの食道再生過程で発現することが観察された。また、Ejrup2のsiRNAを作成し、切断したヤマトヒメミミズ断片に2〜5日間投与したところ、41〜50%の個体で再生異常が認められ、RNA干渉による遺伝子ノックダウンが可能であることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular approach to annelid regeneration : cDNA subtraction cloning reveals various novel genes that are upregulated during the large-scale regeneration of the oligochaete, Enchytraeus japonensis2006

    • 著者名/発表者名
      Maroko Myohara(第1著者)
    • 雑誌名

      Developmental Dynamics 235・8

      ページ: 2051-2070

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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