研究課題/領域番号 |
04F04606
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
永井 教之 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授
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研究分担者 |
XIAO Jing 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | Wnt5a / 信号伝達シグナル / 動物模型 / 歯胚発生 / 口蓋発生 / 口腔顔面部腫瘍 / 口腔扁平上皮癌 / 口腔悪性黒色腫 |
研究概要 |
Wnt5aはWntファミリーの一つとして、当初器官発生分化に関与するとされていたが、その後の研究で、癌発生の癌遺伝子又は癌抑制遺伝子である可能性もあり、Wnt5aは細胞内シグナル系でより大きな役割を果たしていることが推測されるようになった。 (a)Wnt5aKOマウスで発生する口蓋裂について 実験結果はマウス顎顔面と舌形成発生に於いて、信号伝達シグナル系のWnt5aが重要な役割を果たしていることを示している。 (b)Wnt5aKOマウスを用いた歯胚形成の研究 我々のデータはWnt5aはマウス切歯ではエナメル芽細胞の増殖に関与することによって、切歯の大きさを調節していることを示唆している。 (c)口腔扁平上皮癌におけるWnt5aとβ-カテニンの局在 Wnt/β-カテニンシグナル系が腫瘍発生と扁平上皮癌の進展を調節していることを示している。更に、浸潤性の高い扁平上皮癌で膜上β-カテニンの減少は細胞同士の接着が失われることと相関している。これらの結果は現在検査中。β-カテニンの細胞内蓄積はリンパ節転移に関係し、Wnt/β-カテニンシグナル系は転移に重要な役割を果たしていると考えられた。 (d)Oral MelanomaとWnt5aの研究 7例の浸潤性、転移性の口腔悪性黒色腫について検討した。Wnt5aはメラノーマ細胞の運動性、浸潤に関与していることが推測された。
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