研究概要 |
本研究の目的は、集積回路、平面ディスプレーパネル、光電部品等の半導体製作工程で、パターニング技術は平面製作工程の重要部分を占めている。しかし、リソグラフィは、加工サイズが100nm以下になり、光の回折限界の壁に立ち至っている。このため、100nmいかの超微細加工技術の開発が急がれており、あんかで高スループットのナノパターン技術の開発が強く望まれている。本研究では、高い装置は使わずより簡単な方法で機能性自己組織化単分子膜(Self Assembled Monolayer, SAM)をサブマイクロメータースケールでパターニングし、そのパターンを基にマイクロマシニングの製作技術を用いてさらにナノスケールのステンシルマスクを製作する。最終的には、製作したナノステンシルマスクで蒸着により様々な材料に直接ナノパターニングする方法を開発することである。本年度は、SOI基板を用いてマイクロ加工技術により、シリコン結晶構造からの異方性エッチングを利用し、Low Stressのシリコン材料でナノスケールのステンシルマスクを製作した。また、新タイプの硬いPDMSスタンプを用いたマイクロナノコンタクトプリンティング法により広範囲にわたるSAMのナノパターンを作製しているが、信頼性のあるナノスケールのパターニングテクノロジーを実現するために、分子レベルの2次元的な構造制御が必須であり、SAMを利用したナノファブリケーション技術についても研究を進めている。
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