2004年度にHyangjin Leeが来日したのは11月末であり、05年3月末までに共同研究関係でおこなったことは以下の通りである。 渡辺武達は、2005年2月21日から25日の4日間、韓国・プサン市を訪問し、日本における「韓流」Korean boomについて韓国人はどのようなとらえ方をしているかを基本にしたインタビューをおこない、同時に日本の歴史教育の問題等についてもたずねた。まだその結果について文章にできるほどのデータは蓄積できていないが、同様のインタビューを在日韓国人や日本人にも継続しておこなっている。またプサンでは在プサン日本総領事館を訪問し、韓国人の日本観などについての文化担当専門官の意見を聴くなどした。また同志社大学の学生を中心として、1960年代からの日韓関係の諸問題についてのアンケート調査を実施するとともに、対外向けの広報として、京都新聞2005年1月4日(火)朝刊に「冬ソナ型文化交流を超えた日韓の確実な相互理解とは」と題する論評を執筆、発表した。 Hyangjin Leeは、2005年3月、同志社大学人文学会発行の『評論・社会科学』第76号に論文「国家主義映画としての朝鮮映画と受動革命」(pp.89〜131、英語題名:State and Cinema in North Korea : From Marxism to Our Style Socialism)を発表した。また2005年2月には英国ロンドンにおいて、3月には米国シカゴにおけるアジア研究学会におけるシンポジウムで日本における韓国文化受容に関する発表をした。 その他、渡辺武達とHyangjin Leeはそれぞれに「韓流」のテレビ番組録画やDVD、関連雑誌などの収集、分析を継続している。
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