1、文献研究 まず日本の新聞・雑誌・書籍を通して、日本・韓国の文化交流、韓流ブーム及びペ・ヨンジュンブームに関する記事と記録を収集し、その基本的な傾向を分析した。次に、日本でのメディア文化と女性の関係及び国際的な文化動向に関する日本での研究成果をトレースした。これらの作業によって、日本での研究の理論的な基礎について展望を得たが、このことを通して韓流ブームと日本女性の国を超えた文化消費行動の特質、とくにその文化的抵抗と政治的保守性との共存について注目した。 2、映像コンテンツ まず日本で特に人気の高い韓流TVドラマと映画についてその内容を分析した.特に「冬のソナタ」「天国への階段」「ファースト・ラブ」「シルミド」「シュリ」「ブラザーフッド」など日本とアジア諸国での韓流ブームを作り出した作品群について、そのテクストにつき分析した。次に、いわゆる在日韓人に関する映画の歴史について調査し、「月はどこにあるか」「血と骨」「パッチギ」「ゴウ」などを含む「在日映画」のテクスト分析を試みた。 さらに韓流と北朝鮮・金正日に関する日本の新聞記事について検索し、その内容について分析した。 3、量的調査とインタヴュー調査 (1)2005年11月、若干のペ・ヨンジュン・ファンに対して、その余暇活動と文化消費の実態に関するインタヴュー調査をパイロットサーヴェイとして試み、それを踏まえて2006年2月〜3月にかけて、およそ40人に対してインタヴュー調査を実施し、現在進行中である。 (2)2005年11月中旬から12月にかけて、ペ・ヨンジュン・ファンクラブを通してそのメンバーに対して、その余暇活動と消費行動に関する質問紙法による調査を実施し、246名の回答を得た。現在その結果を分析している。
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