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2006 年度 実績報告書

戦中・戦後の日本におけるナショナリズム論の形成と展開

研究課題

研究課題/領域番号 04J00073
研究機関京都大学

研究代表者

平野 敬和  京都大学, 教育学研究科, 特別研究員(PD)

キーワード丸山眞男 / 竹内好 / 橋川文三 / ナショナリズム論 / 戦争体験 / 戦争責任 / 戦後思想 / アジア
研究概要

今年度は、丸山眞男・竹内好・橋川文三のテキスト分析を中心に、戦後日本のナショナリズム論の思想史的位置付けを試みた。その際、戦争体験がどのようなかたちで戦後の思想的作業を規定したのか、という問題に注目して、彼らのテキストの比較検討を行なった。具体的には、以下の学術論文を執筆した。
1、今年度発表した論文「戦争体験と戦後思想-橋川文三を中心に-」は、日本思想史学会大会での発表の成果を受けて、執筆したものである。本論文は、橋川文三のナショナリズム論を中心に、その議論が当該期の戦争責任・戦争体験論とどのように関わっていたのか、という問題について考察したものである。本論文では、「戦中派」としての橋川が、丸山眞男・竹内好など「戦前派」と石原慎太郎など「戦後派」の問題提起を受け止めるかたちで、自らの体験を思想化する過程を分析した。
2、次に発表する予定の論文「戦後思想とアジア-一九五〇年代の丸山眞男を中心に-」は、一九五〇年代の丸山眞男のテキストを中心に、戦後日本のナショナリズム論をアジアとの関係に開くかたちで読み直すことを試みたものである。本論文では、丸山の主著である『日本政治思想史研究』や『現代政治の思想と行動』、『戦中と戦後の間』を分析対象として、当該期の丸山がアジア・ナショナリズムのインパクトをどのように受け止めたのかという問題、またそのことが彼の日本政治思想史研究の認識枠組みの変化とどのように関わっていたのかという問題について考察した。
以上の研究を遂行するにあたり、補助金を用いて、ナショナリズム論、戦争体験・戦争責任論に関する文献を多数購入した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 戦争体験と戦後思想-橋川文三を中心に-2007

    • 著者名/発表者名
      平野 敬和
    • 雑誌名

      甲南女子大学研究紀要 文学・文化編 第43号

      ページ: 61-67

  • [雑誌論文] アジアの連帯を語ること、その可能性について-米谷匡史『アジア/日本』2007

    • 著者名/発表者名
      平野 敬和
    • 雑誌名

      情況 2007年3・4月号

      ページ: 98-101

  • [雑誌論文] 書評/竹内洋・佐藤卓己『日本主義的教養の時代-大学批判の古層』2007

    • 著者名/発表者名
      平野 敬和
    • 雑誌名

      教育史フォーラム 第2号

      ページ: 117-121

  • [雑誌論文] 戦後思想とアジア-一九五〇年代の丸山眞男を中心に-

    • 著者名/発表者名
      平野 敬和
    • 雑誌名

      同志社法学 (掲載決定)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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