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2006 年度 実績報告書

境界のある共形場理論とその重力・宇宙論への応用

研究課題

研究課題/領域番号 04J00189
研究機関京都大学

研究代表者

河井 伸介  京都大学, 基礎物理学研究所, 特別研究員(PD)

キーワード場の理論 / 弦理論 / 量子重力理論 / 現象論モデル / 可解模型 / 超対称性 / カラビ=ヤウ多様体
研究概要

非自明な背景時空上における弦理論の研究は、初期宇宙やブラックホールといった対象について量子論的な考察を行う上で重要な手がかりを与えると考えられており、近年の理論高エネルギー物理学における主要なテーマの一つである。弦理論の非摂動論的側面の解明にはD-ブレーンと呼ばれる高次元物体の振る舞いを調べることが有用であり、本研究は曲がった、あるいはダイナミカルな背景時空上のD-ブレーンを共形場理論の立場から解析しようというものである。また、ここで現れる場の理論は、弦理論の物理だけでなく、低次元物性物理等、きわめて広い分野の物理において理論的基礎を与えるものであり、弦の物理以外に応用の可能性があるという点でも興味深い。本年度は主として、以下のテーマについて研究を行った。
弦理論の顕著な性質の一つとして双対性と呼ばれる離散的な対称性があり、これを用いて必ずしも幾何学的解釈を持たないような弦の背景時空を構成する試みがある。これについて、特にT双対性とよばれる対称性を用いて共形場理論のモデルの構成を行い、特にその背景上のD-ブレーンをオービフォールドの理論を用いて構成し、その詳細な解析を行った(菅原祐二氏(東京大学)との共同研究)。また、より具体的、かつ現象論的に興味のある例として、T双対性をK3多様体のミラー対称性に応用し、そのうえの弦理論のコンパクト化について議論した(菅原祐二氏との共同研究)。これらについて現在論文を準備中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Fractional S-branes on a spacetime orbifold2006

    • 著者名/発表者名
      S.Kawai, E.Keski-Vakkuri, R.G.Leigh, S.Nowling
    • 雑誌名

      Physical Review D 73

      ページ: 106004

  • [雑誌論文] Rolling tachyon boundary conformal field theory on an orbifold2006

    • 著者名/発表者名
      S.Kawai, E.Keski-Vakkuri, R.G.Leigh, S.Nowling
    • 雑誌名

      Physical Review D 73

      ページ: 106003

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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