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2005 年度 実績報告書

ボーズ凝縮・フェルミ縮退したイッテルビウム原子を用いた次世代光周波数標準の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04J00225
研究機関京都大学

研究代表者

高須 洋介  京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)

キーワードイッテルビウム原子 / レーザー冷却 / フェルミ縮退 / 共同冷却 / 量子縮退
研究概要

本研究は、ボーズ凝縮またはフェルミ縮退したイッテルビウム原子を用いて高精度の光周波数標準を開発することを目的としている。そのためには、ボーズ凝縮したボゾン同位体、もしくはフェルミ縮退したフェルミ同位体を光格子中に導入することが必要である。
平成17年度では、レーザー冷却し、その後に光双極子トラップ中に捕獲されたフェルミオン同位体原子の蒸発冷却を主に行った。2つあるフェルミオン同位体のうち、熱平衡が十分早い同位体を用いて蒸発冷却を行った。その結果、フェルミ温度の0.6倍程度まで冷却することに成功した。また、フェルミ縮退に起因すると思われる、蒸発冷却の効率の低下を観測することに成功した。これらから、我々がフェルミ縮退までほぼ冷却に成功したと考えられ、非常に興味深い。特に、希薄原子気体のフェルミ縮退では今までにリチウム原子とカリウム原子の2つのアルカリ金属原子を用いた実験でのみ実現しており、イッテルビウムという全く異なる原子を用いてのフェルミ縮退実現は非常に意義のある成果と考えられる。
また、別のフェルミオン同位体を用いての蒸発冷却実験も行った。この場合は、熱平衡化が十分早くないため、熱平衡が十分速い別のボゾン同位体とともに同時に1つの双極子トラップに捕獲し、その2つの同位体間の原子衝突による共同冷却を行った。ボゾン同位体の原子数を増加させるなどの改善を行い、その結果、フェルミ温度とほぼ同じ程度まで冷却することに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Paramagnetic Faraday rotation with spin-polarized ytterbium atoms2006

    • 著者名/発表者名
      竹内誠, 高野哲至, 市原直, 高須洋介, 熊倉光孝, 藪崎務, 高橋義朗
    • 雑誌名

      Applied Physics B 83(1)

      ページ: 107

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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