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2005 年度 実績報告書

N-混乱ポルフィリン多量体を基盤とする、物質・情報伝達システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 04J01186
研究機関九州大学

研究代表者

森本 樹  九州大学, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)

キーワードN-混乱ポルフィリン / 自己集合 / 超分子 / 動的過程 / 動的構造変化 / 機能変化 / イオン応答 / ジヒドラジノピリジン
研究概要

ポルフィリンの異性体であるN-混乱ポルフィリン(NCP)について、その独特な構造・性質が近年注目を集めている。特に金属錯化については、NCPを亜鉛(II)などの金属イオンと作用させることで、自己二量体・三量体といった超分子構造を形成すること、また、その自己多量化錯体が溶液中において動的に配位子交換していることが明らかになっており、ダイナミック・コンビナトリアル化学における新規ユニットとしても興味が持たれる。そこで、このNCP錯体系の高次機能化に必要な知見を得るため、すでにさまざまな動的過程を設計・制御に成功しているルイ・パスツール大学・Jean-Marie Lehn教授の研究室において、動的構造変化とそれに伴う機能変化を示す分子の設計と合成について研究を行った。
動的なシステム、特に、イオン応答とその構造変化によるゲスト分子の捕捉(もしくは自己集合)を実現する新規分子を設計した。具体的には、金属イオンの添加により動的な構造変化が誘起されるピリジン-ヒドラゾン-ピリジン構造を主鎖として、剛直な平面構造のナフタルジイミドを側鎖として有する分子の合成を試みた。合成前駆体である4-アミノ-2-ピリジンカルバアルデヒド誘導体、ナフタルジイミド誘導体の合成を行い、また特に、主鎖部分の前駆体、4-アミノ-2,6-ジヒドラジノピリジン誘導体については、これまでに合成例がないため、その合成経路の開発・最適化を行った。シトラジン酸を出発原料として、パラジウム触媒によるヒドラジノ基の導入と酸触媒による選択的脱ベンジル化反応をキーステップとして経る8ステップの反応により、2,6-ジヒドラジノ-4-ナフタルジイミドピリジン誘導体が得られることが分かった。このユニットは、ピリジン-ヒドラゾン構造を有するポリマー形成にも有用であると考えられ、さらなる高次機能化・複雑系の構築が期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] N-Confused Porphine2005

    • 著者名/発表者名
      Morimoto, T. et al.
    • 雑誌名

      European Journal of Organic Chemistry 2005・18

      ページ: 3887-3890

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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