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2004 年度 実績報告書

新規公開市場における会計情報と株価形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04J03940
研究機関神戸大学

研究代表者

松本 淳宏  神戸大学, 経営学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード新規公開市場 / 会計情報
研究概要

新規公開市場における会計情報と株価形成との関係を調査するにあたっては、まず新規公開企業の会計情報の特性を把握する必要がある。そこで平成16年度は、文献の収集やデータベースの作成を行うとともに、新規公開企業の財務的特性に焦点を当てて研究を進めた。
まず複数の財務指標を公開前後の10年間にわたって計算した。その結果、収益性や成長性は公開前では業種平均に比べて高い一方で、公開後では業種平均との差が縮まり公開前に比べて低迷する傾向があることが分かった。このような傾向は、営業キャッシュ・フローや投資活動の状況とも整合的であった。また、収益性・成長性といった特性が1980年代から2001年にかけてどのように変化してきたのかについても調査した。収益性については、1990年代後半以降、極端に高収益の企業と極端に低収益の企業とが並存するような状況になってきている。また成長性については、1990年代後半以降、極端に高成長の企業が存在するようになってきている。このような変化は近年の新興市場の整備の影響であると考えられる。
新規公開企業の収益性についてより総合的に解釈するために、利益調整の代理変数である裁量的発生高を推定した。その結果、公開時点や公開後において利益増加型の利益調整が行われる傾向があることが明らかになった。この結果は今後の研究を進める上での重要な基礎資料になると期待される。このような利益特性がアナリストの利益予想や投資家の行動にどのように影響を与えているのかについて調査することが今後の課題であるが、目下は追加的なデータの収集と方法論の検討を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 新規公開企業の財務的特性とその変遷2005

    • 著者名/発表者名
      松本淳宏
    • 雑誌名

      六甲台論集-経営学論- 第51巻第4号

      ページ: 55-74

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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