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2006 年度 実績報告書

植物のメリステム構築・維持と細胞分裂制御の関わりの分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04J05969
研究機関名古屋大学

研究代表者

稲垣 宗一  名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード植物 / シロイヌナズナ / メリステム / 形態形成 / DNA修復 / DNA複製 / エピジェネティック制御
研究概要

シロイヌナズナのTEBICHI(TEB)遺伝子は、DNAヘリカーゼとポリメラーゼのドメインを併せ持つタンパク質をコードし、teb突然変異株は、メリステムの構造に異常をきたし、短い根、葉の形態異常、花茎の帯化などの表現型を示す。さらにtebおよびDNA複製チェックポイントに関わるATR遺伝子欠損株であるatrとの二重変異株の詳細な解析より、teb atr二重変異株は高頻度に針状の葉を形成することが明らかになった。針状の葉は、葉の表裏軸が欠損したときに現れる表現型であることが知られており、teb atrおよびteb変異株における形態学的な解析やマーカー遺伝子の発現解析より、teb atrおよびteb変異株においては葉の背軸側化が起きていることが示された。さらに遺伝学的な解析や遺伝子の発現解析を進め、tebやteb atr変異株ではAuxin response factor (ARF)であるETTIN(ETT)/ARF3とARF4の発現が上昇していることを明らかにした。ETT/ARF3とARF4遺伝子コード領域の上流にはHelitronとよばれるトランスポゾン様配列が存在し、その領域のDNAのシトシンは高度にメチル化されていることがゲノムワイドな解析から調べられている。シトシンのメチル化の阻害剤である5-aza-deoxycytidineの処理によってtebの表現型はより強くなったことからHelitronとTEBの機能の関係が示唆された。さらにARF遺伝子以外のHelitron近傍の遺伝子のいくつかもtebやteb atrで発現上昇していたことからHelitronを介した遺伝子発現の維持もしくは制御がTEBによって行われていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Arabidopsis TEBICHI, with Helicase and DNA Polymerase Domains, Is Required for Regulated Cell Division and Differentiation in Meristems.2006

    • 著者名/発表者名
      Inagaki Soichi et al.
    • 雑誌名

      Plant Cell 18(4)

      ページ: 879-892

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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