・オルソロガス遺伝子クラスターデータセットの作成及びその改良 NCBI (National Center for Biotechnology Information:米国)のCOG (Clusters of Orthologous Groups)データベースを元にオルソロガス遺伝子クラスターデータセットを作製した。このデータセットでは遺伝子水平移行と予想される遺伝子群を除く等、独自の基準を設けている。しかし、そのあとのマルチプルアラインメントの一部に問題があることが明らかになったため、データセットの改良を進めている。 ・上記のデータセットを用いたマルチプルアラインメントの作製と系統樹の作製 データセットに含まれる全てのORFについてclustalwを用いてマルチプルアラインメントを行なった。その結果から、ギャップの入ったサイトを様々なパターンで除去し、互いの結果を比較した。しかし、同一COGに含まれる遺伝子間の相同性が低いため、正しいマルチプルアラインメントの結果が得られなかった。したがって、マルチプルアラインメントの結果を用いて作製された系統樹も問題がある。 ・系統樹の同一判定プログラムの開発 系統樹同士の形を比較し、最も良く現われる系統樹を検出するために系統樹の同一判定プログラムを開発した。このプログラムにより従来出来なかった、OTUの数や種類が異なる系統樹間の比較が可能になった。この比較により、互いに矛盾しない系統樹数を個々の系統樹について算出することも出来る。
|