平成17年度は、昨年度の現地調査で収集した歌謡の写本資料の整理を進め、その成果の一部を、平成17年5月14日のビルマ研究会全国大会(於、東京大学)にて、「コンバウン時代におけるビルマの歌謡集編集-ミャワディ・ミンジー・ウー・サの文献を中心として-」との題目で口頭発表を行った。また、この口頭発表をもとに、大幅に書き改めた論文を、東京外国語大学・アジア・アフリカ言語文化研究所ジャーナルへ論文投稿した。(題名「18-19世紀におけるビルマ「伝統歌謡」の形成-歌謡集の分析を通して-」、平成18年3月末投稿)。 9月20日には、国立民俗学博物館研究成公開プログラム「20世紀のビルマにおける社会・文化変容」に、コメンテーターとして参加。 11月12日には、パナソニック・アジアスカラシップ・フォーラムにて、「ミャンマー古典歌謡の創作-過去の営みを探る可能性-」との題目で口頭発表を行った。 12月に、一部執筆した『国際政治事典』(弘文道)が刊行された。また、平成17年度中に、めこん『ミャンマー概説』(共著、400字約35ページ)、平凡社『新版東南アジアを知る事典』(二項目、2007年刊行予定)の原稿を執筆した。 平成18年3月には、ビルマ古典音楽に多大な影響を与えたと言われるタイの音楽の調査に出かけ、現地の実践の姿を調査・記録した。 調査・収集済みの折り畳み写本について、現在コンピュータへの入力を写本専門家(マンダレー大学助手・東外大院生)に協力依頼してデータベース作成中。 以上の口頭発表、共著原稿、投稿論文執筆の他、博士論文執筆を進めた。
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