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2004 年度 実績報告書

太古代の地球環境解析・復元のためのポルフィリン化合物の多次元同位体比解析法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04J08513
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

力石 嘉人  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 特別研究員(PD)

キーワード水素同位体比 / 炭素同位体比 / 窒素同位体比 / クロロフィル / 同位体分別 / フィトール / ステロール / 起源推定
研究概要

まず、研究の初段階として、容易に試料が手に入る植物葉を用いて、クロロフィルa,b(代表的なポルフィリン化合物)の抽出・精製法、液体クロマトグラフでの単離法、有機溶媒中での保存法の検討し、クロロフィルa,bの精製・単離法を確立した。また、元素分析計/同位体比質量分析計による有機分子の水素同位体比測定法を確立した。そして、確立した単離・精製・安定同位体比測定法を用いて、現在までに以下の成果を得た。
1.植物葉中に含まれるクロロフィルa,bを、単離・単離し、これらの分子の安定水素・炭素・窒素同位体比解析を行った。その結果、植物葉クロロフィルの多次元同位体比と、それを与える同位体分別メカニズムを明らかにすることができた。とくに、クロロフィルの安定水素同位体比に関しては、世界で初めて報告である(Phytochemistry印刷中)。
2.湖堆積物(榛名湖・群馬県)中に含まれるクロロフィル類(クロロフィルとその続成物)を精製・単離し、これらの分子に側鎖として含まれる脂質分子(フィトール・ステロール)の水素・炭素同位体比解析を行った。その結果、堆積物中クロロフィル類の起源を明らかにし、とくにクロロフィルが動物プランクロンに補食された場合、ピロフェオホルバイドを経由して、ピロフェオフィチン・ステリルクロリンエステルとなり堆積する初期続成プロセスを初めて示すことができ、またさらに、その過程で陸上植物に由来するフィトール・ステロールが非常に多く取り込まれていることを世界で初めて証明することができた(論文を執筆中)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Hydrogen, carbon and nitrogen isotopic fractionations during chlorophyll biosynthesis in C3 higher plants

    • 著者名/発表者名
      Yoshito Chikaraishi, Kohei Matsumoto, Nanako Ogawa, Hisami Suga, Hiroshi Kitazato, Naohiko Ohkouchi
    • 雑誌名

      Phytochemistry (印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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