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2005 年度 実績報告書

集積化マイクロチャンネルチップを用いた新規分析システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 04J08871
研究機関北海道大学

研究代表者

上野 貢生  北海道大学, 電子科学研究所, 特別研究員(PD)

キーワードマイクロチャンネルチップ / 局在表面プラズモン / 表面増強ラマン散乱
研究概要

マイクロチャンネルチップ内に機能を集積するために、金属ナノ構造体による局在表面プラズモンを用いた分析システムの構築を行った。ガラス基板上に電子線リソグラフィー/リフトオフ技術を用いることにより数10nm〜数100nmサイズの金属のナノ構造体を作製した。局在表面プラズモンの光学特性は、構造体のサイズや形状、あるいは周囲の誘電率や構造間距離などによって鋭敏に変化する。そこで、本研究では、この原理を利用することによる分析システム構築の一例としてDNAチップの創製を試みた。構造体上にDNA分子を固定してハイブリダイゼーションを誘起することにより、反応に基づく誘電率変化から局在表面プラズモンのスペクトルがシフトし、高感度にDNAを検出可能な新しい発想のマイクロアレイチップを構築すること可能である。実験では、構造体へのDNA分子の固定化は3'末端にチオール基を有する合成ヌクレオチドを金構造体との共有結合により行い、一本鎖DNAを固定化した構造体上にターゲットDNAのバッファー溶液を滴下することによりハイブリダイゼーションを誘起したところ、ハイブリダイゼーション前後において金属ナノ構造体のスペクトルの顕著なシフトが観測された。また、作製した金属ナノ構造体を用いて、表面増強ラマン散乱分光法による計測システムの構築を行った。ラマン散乱測定は、振動分光法であり分子分析能力が高いため定性的な分析チップを構築することが可能である。特に、金属構造体の構造間距離がナノメートルオーダーで近接した場合、ギャップ内に存在する分子のラマン散乱強度が著しく増強されることが知られているが、その原理を再現性高く計測するのは従来の微粒子を集積する方法では困難であった。本研究では、微細加工による構造体制御によりラマン散乱増強の近接場効果やプラズモンバンドと励起レーザー光波長の関係について詳細に明らかにすることに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Optical Properties of Nano-Engineered Gold Blocks2005

    • 著者名/発表者名
      K.Ueno, V.Mizeikis, S.Juodkazis, K.Sasaki, H.Misawa
    • 雑誌名

      Optics Letters誌 30・16

      ページ: 2158-2160

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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