研究概要 |
本年度は,非言語情報インターフェイスによる行動情報の伝送とモデル化の研究における二年次にあたり,主に初年度に選定した非言語情報インターフェイス:保持型Robotic User Interfaceを2体用いて,ネットワークを介しての動作情報の伝送を試みた.動作情報の伝送の実験を行うに当たり,2体の保持型Robotic User Interfaceの制御を行うワークステーションを,それぞれ遠隔地において100Base-TXのLANを介してインターネットに接続し,TCP/IPとUDP/IPプロトコルを使用する通信ソフトウェアを用意した.また,保持型Robotic User Interfaceによる動作情報の伝達を補完することを目的として,WebカメラとVoIPソフトウェアを用いて,遠隔地間で視覚情報と音声情報を相互に伝達できる環境を構築した.実験では,保持型Robotic User Interfaceを通じた力覚情報と,Webカメラを通じた視覚情報を用いて,一方の被験者が教示動作を行い,他方の被験者がこの動作の再現を試みた.被験者同士は,保持型Robotic User Interfaceからの力覚情報により,お互いの動きを理解することが可能であるため,動作の教示・再現を行うことできた.本研究により,保持型Robotic User Interfaceを用いた遠隔地間における動作情報の伝送が実現可能であることを確認できたと考えられる.
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