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2004 年度 実績報告書

国境を超える社会正義論の倫理的根拠に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04J09932
研究機関東京大学

研究代表者

眞崎 裕子 (神島 裕子)  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)

キーワードグローバリゼーション / ケイパビリティ / マーサ・ヌスバウム / アマルティア・セン / ストア派 / 本質主義 / 国境 / 正義
研究概要

本研究の目的は、国境を超える社会正義論の倫理的根拠として、慈善にもとづく援助義務および正義が要請する財の分配義務とは別の角度から懸案の倫理的根拠を示すことである。それによって、国籍ないし市民権に規定されない道徳的権利義務が明らかとなり、さらには同様の政治的権利義務とそれらを実現可能とする諸制度について構想することが可能だと思われる。本研究の初年度の予定としては、マーサ・ヌスバウムとストア哲学の文献、またそれらに関連する文献の精読を開始し、ヌスバウムとの面会を行うことであった。
平成16年度科学研究費補助金の実績として、本質主義にもとづくヌスバウムのケイパビリティ・アプローチの概要を掴むことができた。また、ヌスバウムと、同様にケイパビリティ・アプローチをとるアマルティア・センの比較をつうじて、グローバリゼーションの基準となりうる「基本的ケイパビリティ」の内容を精査することができた。私見では、「自己肯定感」を中心的なケイパビリティとする理論構成の方が、ヌスバウムとセンのアプローチよりも、優れている。
科学研究費補助金による本年度の研究発表としては、平成16年5月に『現代規範理論入門-ポスト・リベラリズムの新展開』を共著で図書し、平成16年7月に「コスモポリタニズムの社会正義論」を雑誌発表することができた。また、平成16年9月にイタリアのパビア大学で開催された第4回ケイパビリティ・アプローチ国際会議では、パワーポイントを使用して"Saving a Goof Life in Modern Democracies"を口頭発表することができた。当地ではヌスバウムと面会することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] コスモポリタニズムの社会正義論2004

    • 著者名/発表者名
      神島裕子
    • 雑誌名

      ライブラリ相関社会科学 10

      ページ: 313-331

  • [図書] 現代規範理論入門2004

    • 著者名/発表者名
      神島裕子, 山森亮
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      ナカニシヤ出版

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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