• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

縮小推定の理論と応用についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 04J10018
研究機関東京大学

研究代表者

津熊 久幸  東京大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(PD)

キーワード精度行列 / 多変量正規分布 / 楕円型分布 / 不変推定量 / 縮小推定 / ベイズ推定
研究概要

多変量正規分布の精度行列(共分散行列の逆行列)を2乗損失関数(ユークリッドノルムの2乗)のもとで推定する問題と、楕円型分布の尺度行列の逆行列をスタイン損失関数のもとで推定する問題を中心に研究し、それぞれの問題において通常利用される推定量よりよい推定量をいくつか提案し、各推定量のリスク関数の挙動をモンテカルロ数値実験より比較した。
2乗損失関数のもとでの多変量正規分布の精度行列の推定問題では、まず直交行列による変換に対する不変推定量の族の中から精度行列の不偏推定量よりよい推定量を提案した。またベイズ推定法や経験ベイズ推定法などから縮小型推定量をいくつか導出し、それら縮小型推定量が不偏推定量よりよいことを示した。さらにリスク関数に関する数値実験から各推定量の比較をおこない、母数空間のある領域においては直交不変推定量や縮小型推定重のリスクが不偏推定量のリスクを大きく下まわることがみとめられた。
また、楕円型分布の尺度行列の逆行列のスタイン損失関数のもとでの推定問題においては、まず三角行列による変換に対する不変推定量の族の中で最良な推定量が通常利用される推定量よりよいことを示した。さらに尺度行列が2行2列である場合において、直交不変な推定量の族の中で最良三角不変推定量よりよい推定量が存在することを示し、その具体的な直交不変推定量をいくつか提案した。尺度行列が3行3列以上である場合については具体的な直交不変推定量が得られなかったため、5行5列の場合で最良と思われる直交不変推定量を類推し推定量のリスク関数についての数値実験をおこなった。この結果、真の尺度行列が単位行列である場合やそれに近い場合に、直交不変推定量は最良三角不変推定量などに比べ多大なのリスクの減少があり、尺度行列が3行3列以上であるときにも直交不変推定量が有効であることを示唆する結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Estimating the inverse matrix of scale parameters in an elliptically contoured distribution2005

    • 著者名/発表者名
      Hisayuki Tsukuma
    • 雑誌名

      Journal of the Japan Statistical Society Vol.35(掲載予定)

  • [雑誌論文] Alternative estimators of the common regression matrix in two GMANOVA models under weighted quadratic losses2005

    • 著者名/発表者名
      Hisayuki Tsukuma, Yoshihiko Konno
    • 雑誌名

      Journal of Statistical Planning and Inference (掲載予定)

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi