研究概要 |
古地磁気解析による横ずれ活断層周辺の広範囲における塑性変形の検出手法の開発を飛騨高山地域江名子断層を例として行い,その結果を国際学術誌において論文として公表した. 中部地方飛騨地域と関東地方房総地域において古地磁気測定を行い,これらの地域間の相対的回転運動について明らかにした.この結果を国際学術誌において論文として公表した. 伊豆半島北部の丹那断層周辺に分布する多賀火山において古地磁気測定を行った.これにより,丹那断層周辺の広範囲における塑性変形を検出し,丹那断層の総横ずれ平均変位速度を求めた.この結果を東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻博士論文としてまとめた. 足柄山地東部・松田山地域南縁の松田北断層において浅層反射法地震探査を行った.これにより,松田北断層の地下構造を明らかにし,また,松田北断層の上下変位速度に関する既存の研究成果をコンパイルし,それらから,松田北断層の平均変位速度の探査測線に沿った水平短縮成分を求めた.この結果を国内での学会発表として公表し,また,東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻博士論文としてまとめた. 大磯丘陵と足柄平野の地形境界を成す国府津-松田断層において既存の反射法地震探査結果を検討し,また,国府津-松田断層の上下変位速度に関する既存の研究成果をコンパイルし,国府津-松田断層の平均変位速度の探査測線に沿った水平短縮成分を求めた.これと,上述の松田北断層の平均変位速度の探査測線に沿った水平短縮成分から,足柄平野地域における地殻の短縮速度を定量的に見積もった.この結果を,東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻博士論文としてまとめた.
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