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2005 年度 実績報告書

高等植物における液包の構造と形態形成に関する機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04J11204
研究機関東京大学

研究代表者

朽名 夏麿  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード高等植物 / 液胞 / 形態形成 / 顕微鏡画像解析 / 立体再構築 / 細胞骨格 / 機械学習 / 生体膜
研究概要

液胞は高等植物の多くの細胞で生長にともなって体積を増し,やがて細胞体積の大半を占める巨大液胞へと発達する.この巨大液胞は,細胞伸長をはじめとする細胞の生長において中心的な役割を果たしている.まず,巨大液胞が形成する際の液胞構造の変化を明らかにすることを目的として,巨大液胞を欠くタバコBY-2ミニプロトプラストから巨大液胞が再生する過程について解析を行なった.その結果,巨大液胞の再生過程において複雑な網状の液胞構造が一過的に生じること,液胞の膨張に先駆けて液胞表面積が増大することなどが顕微鏡解析から明らかになった.このような巨大液胞再構成過程における液胞および細胞構造の数値化にあたって,多数の顕微鏡像から細胞領域や液胞領域を自動抽出する画像解析ソフトウェアの開発を行なった.とくに機械学習を用いた画素分類器生成をはじめ,適応的計算手法を用いることで細胞〜組織レベルの顕微鏡解析に対して汎用的なシステムの構築を目指した.
さらに,液胞構造の形成や発達の物理的な制御機構を検討することを目的として,液胞の動きの定量的解析を行なった.そのために液胞膜の蛍光像や明視野像からの計測に適した動画像解析ソフトウェアを開発した.とくに周波数解析と画像相関スペクトル法を生体膜の蛍光像に適用することで,領域抽出などの前処理なしで高効率に液胞の動きを解析できるようになった.その結果,液胞の動きには,細胞周期の進行による時間的変化,細胞内での位置による空間的差異,液胞表層におけるアクチン繊維の局在との相関,という時間的空間的な制御要因が存在することがわかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Morphometrical study of plant vacuolar dynamics in single cells using three-dimensional reconstruction from optical sections.2005

    • 著者名/発表者名
      Natsumaro Kutsuna, Seiichiro Hasezawa
    • 雑誌名

      Microscopy Research and Technique 68・5

      ページ: 296-306

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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