研究課題/領域番号 |
05041019
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
青柳 真智子 立教大学, 文学部, 教授 (00089278)
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研究分担者 |
中山 誠二 山梨県埋蔵文化財センター, 主任文化財主事
宗臺 秀明 鎌倉考古学研究所, 研究員
近藤 英夫 東海大学, 文学部, 教授 (70119676)
後藤 健 東京国立博物館, 学芸部東洋課・西アジア, エジプト室 (40132758)
小西 正捷 立教大学, 文学部, 教授 (10161960)
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キーワード | アラビア湾 / バハレーン / バルバル文化 / アイン・ウンム・エッ・スジュール遺跡 |
研究概要 |
本年度の調査研究は、前年度に引き続いて、バハレーン国ディラ-ズ村所在アイン・ウンム・エッ・スジュール遺跡の考古学的発掘調査を中心に、実施された。 本年度は、前年度に再調査された1号井戸状遺構及び前年度に新たに発見された2号井戸状遺構の2ヵ所を中心に、発掘調査区を大幅に拡張し、関連遺構の確認に勤めた。またこの遺跡の最大の特徴であった巨大なくぼ地とその周辺に、3ヵ所のトレンチを設定し、遺構の有無、土層の堆積状況などの確認に努めた。さらにバルバル期の比較的遅い段階における集落遺構群調査のための平面発掘区を設定し、約200m^2にわたる範囲の掘下げを実施した。 その結果、2つの井戸状遺構の周辺では、すでに前回一部が検出されていた小規模な建築遺構の残存部、及び新たに発見された5口の小竪穴ないし炉跡の様態が明らかにされた。また前回発見された1号井戸状遺構付属1号暗渠の精査により、この遺構と遺跡の編年に関する詳しい情報が得られた。 3ヵ所のトレンチの発掘調査においては、遺跡の北、西側においては、主要な遺構の残存は希薄であるということが確認された。しかしくぼ地の南側および東側においては、岩盤を切り込んで造られた、この遺跡における極めて早い時期の遺構がなお残されていることが確認された。それらの全貌は、次回の発掘調査を俟たねばならない。 この発掘調査によって、バルバル文化に属する相当数の土器片を中心とする遺物が出土した。それらは全て室内作業によって整理され、実測図作成、写真撮影等が行われた。またバハレーン国立博物館蔵の関連資料の調査を行ない、写真を含む良好な資料・情報を得ることができた。
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