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1993 年度 実績報告書

華南経済の発展と農村の変容に関する実証的研究-珠江デルタ地域を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 05041040
研究機関東京農業大学

研究代表者

梶井 功  東京農業大学, 農学部, 教授 (60041589)

研究分担者 張 岳恒  華南農業大学, 農経系, 助教授
温 思美  華南農業大学, 農経系, 教授
大島 一二  東京農業大学, 農学部, 講師 (40194138)
斎藤 武至  日本大学, 農獣医学部, 講師 (20130502)
日暮 賢司  東京農業大学, 農学部, 助教授 (10078199)
上野 恒雄  日本大学, 農獣医学部, 助教授 (10060021)
伊予 軍記  日本大学, 農獣医学部, 助教授 (70059517)
岡部 守  東京農業大学, 農学部, 教授 (00078198)
キーワード外資企業 / 出稼農民 / 地代収入 / 離農 / 農地転用
研究概要

1.本年度は、経済発展の進展と農村の変容の程度から珠江デルタ地域農村の典型と考えられる旧宝安県(現在は深〓市宝安区と龍崗区に分区)の農村において現地調査を実施した。具体的な聞き取り調査の対象は、県政府(宝安区政府、龍崗区政府)、公明鎮政府、横崗鎮政府、鎮内郷鎮企業、個別農家などであり、各レベルにおいてヒアリングおよび農家アンケート調査を実施した。この旧宝安県は珠江デルタの東部に位置し香港などとの距離が近いため比較的早くから開発が進展しており、農村の変化が大きい地域であった。
2.現地調査からは以下のような成果が得られた。
(1)急激な外資の流入によって農村地域の農地は急速に転用され、多くの農民が農業からの離脱を開始し、さまざまな他の職業(企業勤務、商業等)に従事している。
(2)同時に外資企業から土地の所有者である村民委員会等にもたらされる地代収入は巨額で村が富裕化するとともに、村民委員会はこの一部を無償で村民に配布し、村民も急速に富裕化している。
(3)一方で外資企業の流入とともに雇用機会の爆発的な増加が見られ、これを求めて多数の出稼ぎ農民(広東省山間部や四川省、湖南省等の中国内陸部出身者)がこの地域に流入、治安の悪化などのさまざまな社会問題を発生させつつある。
(4)農業は急速に縮小しているが、住民に対する野菜や畜産物供給の確保のために深〓市政府は一定面積の農地の保全の方針を示しており、現地の村民委員会や村民と深〓市政府の間に農地転用をめぐって矛盾、対立が発生、拡大している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 大島一二: "華南地域における出稼労働者の実態-広東省宝安県M電子廠の場合-" アジア研究. 第40巻1号. 53-94 (1994)

  • [文献書誌] 大島一二: "中国農村・農業の現状と課題" 国際問題. 第406号. 49-59 (1994)

  • [文献書誌] 渡辺利夫編: "華南経済-中国改革・開放の最前線-" 勁草書房, 236 (1993)

  • [文献書誌] 梶井功編: "華南経済の発展と農村の変容" (未定),

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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