研究分担者 |
ERNESTO Cruz チリカトリカ大学, 工学部, 助教授
RAFAEL Ridde チリカトリカ大学, 工学部, 教授
松岡 昌志 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80242311)
年縄 巧 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (00188749)
翠川 三郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00143652)
時松 孝次 東京工業大学, 工学部, 教授 (50134846)
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研究概要 |
強震観測点の地盤調査については,チリ中央部にある強震観測点のうち,強い地盤特性を持つと考えられる比較的軟弱な観測点を含む数地点で,常時微動のアレイ測定を行い,深層地盤のS波速度構造の推定を行った.各地点の地質学的な情報や既往の研究成果の収集も進めた.また,1993年釧路沖地震の強震記録が得られた観測点の地盤調査も行った. 強震記録のデータベース化については,1945年から1981年までチリで得られた強震記録36成分について整理し,データベースとしてまとめた.日本の海溝型地震による強震記録の収集を運輸省港湾技術研究所,建設省建築研究所,京都大学,北海道大学,東京大学など各機関の協力により進めた.その結果,北海道において1962年から1978年にかけて得られた約140成分の強震記録および1983年日本海中部地震,1987年千葉県東方沖地震などの約500成分の強震記録についてデータベース化を行った。 このデータベースを用いて,地震動の最大速度振幅について計算したところ,地盤の平均S波速度が遅い観測点ほど大きな値が得られる傾向にあること,観測記録から地盤の影響を取り除いて計算された硬質地盤上での最大速度の距離減衰は非常にまとまりがよいこと,最大速度値の地震規模依存性には非線形性がみられること,最大速度値が飽和し始める距離に地震規模依存性がみられること,得られた値はカリフォルニアの地震の強震記録から期待される値に比べて有意に大きいこと,がわかった.
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