研究課題/領域番号 |
05044103
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
道上 正のり 鳥取大学, 工学部, 教授 (10027245)
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研究分担者 |
マセオ ジオバニ アンジ 中央イタリア水文研究所, 研究員
ジアンパウロ ディ シル パードバ大学, 教授
ルシオ ウベルチーニ ペルージャ大学, 教授
檜谷 治 鳥取大学, 工学部, 助教授 (00165127)
藤田 正治 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60181369)
澤井 健二 摂南大学, 工学部, 教授 (70109073)
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キーワード | 斜面侵食 / 地すべり / 表面波 / 河床変動 / 流砂 / 斜面崩壊 / 土石流 / 河道侵食 |
研究概要 |
本年度は、(1)斜面崩壊、地すべりおよび土石流の発生機構とその予測、(2)大崩壊土塊が貯水池に流入した後の洪水波、(3)山地河川の河道侵食と土砂の輸送機構、(4)流砂、土石流、地すべりの現地観測法について検討した。(1)については、土石流や斜面崩壊の発生機構と発生条件について資料収集し、発生の基準となる降雨量を明確にした。(2)については、表面波の計算方法をマッコ-マック法に基づき定式化した。いくつかの実験モデルに対してこの方法を適用した結果、表面波の発生条件が異なる場合でも、表面波の伝播特性が十分な精度で再現できることが分かった。また、イタリアのバイオントダムでの実例に適用し、イタリアで吸集した資料に記載されている表面波の伝播特性、対岸への遡上高さなどが計算で再現できることが分かった。(3)については山地河川の特徴的な侵食形態である水みち侵食について実験と計算から検討した。その結果、水みちの形成は初期のうろこ状砂洲の形状が影響しており、それを適切にモデル化すれば計算でもある程度水みちの形成過程がシミュレーションでき、水みちの波長や水面幅が求められることが分かった。(4)では、流砂がパイプに衝突するときに発生する音をパイプに取り付けたマイクで収録したり、土石流が河道を通過するときの音を地面を通して録音して、音響の特性、すなわち振幅や周波数特性から流砂量や土石流の流量を計測する方法が検討された。現地や実験室での適用とその発展性が明らかになった。
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