ヘリカル装置におけるプラズマ閉じ込め開発研究

1995 年度 研究成果報告書概要

• 研究課題/領域番号: 05044114
• 研究種目: 国際学術研究
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 共同研究
• 研究機関: 核融合科学研究所
• 研究代表者: 藤原 正己 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (10023722)
• 研究分担者: 鈴木 肇 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (20260044) ; 管野 龍太郎 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (30270490) ; 渡邊 清政 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00249963) ; 榊原 悟 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (90280594) ; 山田 修一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50249968) ; 山田 弘司 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (20200735) ; 岡村 昇一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60115540) ; 三戸 利行 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (10166069) ; 大引 得弘 京都大学, ヘリオトロンセンター, センター長 (60026060) ; 佐野 史道 京都大学, ヘリオトロンセンター, 教授 (70115856) ; NIEDERMEYER エイチ マックスブランク研究所, ポンプリミター ; ALEJALDER A. CIEMAT研究所, 核融合部長 ; RENNER H. マックスブランク研究所, W7X物理実験リーダ ; SAPPER H. マックスブランク研究所, W7X技術マネジャー ; WAGNER F. マックスブランク研究所, W7AS実験リーダー ; ERCKMANN V. マックスブランク研究所, ECHグループリーダ ; GRIEGER G. マックスブランク研究所, 副所長 ; 居田 克己 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (00184599) ; 須藤 滋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50142302) ; 久保 伸 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80170025) ; 小森 彰夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50143011) ; 東井 和夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (20093057) ; 本島 修 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60109056) ; 松岡 啓介 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (70023736) ; 山崎 耕造 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50115648) ; 桂井 誠 東京大学, 工学部, 教授 (70011103) ; 飯吉 厚夫 核融合科学研究所, 所長 (70026178)
• 研究期間 (年度): 1993 – 1995
• キーワード: 核融合 / プラズマ閉じ込め / ヘリカル装置 / ステラレーター / ヘリオトロン

研究概要

ヘリカル系装置にあっては世界を通じて装置の数がトカマクに比べて少ないため、これまで日欧米の間にお互いの役割分担を考慮しての有機的な情報交換や研究者交流が行われてきた。特に、日独西での大型ヘリカル研究計画の相互検討が重要とされて、IEA(国際エネルギー機関)のステラレーター協定の下で研究協力が進められてきた。
日本側は主としてヘリオトロン/トルサトロン型ヘリカル系プラズマの物理検討、データ解析設計研究の成果を提供した。ドイツ側は主としてモジュラー、ヘリアス型ヘリカル系プラズマの物理検討、データ解析、設計研究の成果を提供した。スペイン側からはヘリアック型装置の情報を提供した。異なるヘリカル系間の比較検討は日独西間で行った。またヘリカル/トカマク双方の閉じこめプラズマの性能の比較検討は全体で行った。
平成7度は以下の具体的テーマで行った。
(1)ヘリカル計画に関する総合的な比較検討の調査研究を日・独・西で行った。
(2)ヘリカル計画に関するプラズマ閉じこめの比較検討の調査研究を行った。
(3)ヘリカル研究の動向調査として、特にヘリカル装置の閉じ込めに関する調査研究を行った。
(4)超伝導コイル技術の調査研究として、コイルの超伝導化に伴う諸問題を検討した。
(5)新しいヘリカル磁場配位のための諸問題を検討した。
(6)ヘリカル装置での閉じこめ改善の物理を検討した。
(7)各種のヘリカル装置での磁場配位・輸送解析の比較検討を行った。
(8)ヘリカルのダイバータ・計測に関連して、W7X/ASとLHD/CHSの比較検討を行った。
(9)W7X/ASとLHD/CHSとの理論比較検討を行った。
(10)CHS実験とTJIUG実験との実験的比較研究を行った。
3年間の本国際学術研究を通じて。以下成果を上げることができた。
(1)LHD/W7-X/JT-IIの研究比較
超伝導コイル技術の研究において、LHDとW7-Xとの研究交流により導体特性評価を促進できた。
また、ダイバータ概念の比較検討をすすめ、LHDの特性を明確化できた。
(2)CHS/HE/W7AS/TJIUの実験比較
実験研究者の相互乗り入れにより、周辺プラズマ特性の比較が可能となり、お互いの実験研究を促進する事ができた。
(3)ヘリカルシステムの理論研究
ヘリカル一般の閉じこめ理論に関する研究を深め、相互交流を促進することができた。
本共同研究は、IEA(国際エネルギー機関)のステラレーターの協定の下に、LHD実験計画を中心に国際共同研究を更に強力に進めていくことが必要であり、それによって世界のヘリカル研究・トーラス研究の飛躍的な発展が期待できると考えられる。

研究成果

• [文献書誌] 山崎耕造: "W7-Xステラレーターの計画の進展" プラズマ・核融合学会誌. 72. 124-133 (1996)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Kozo Yamazaki: "Progress in the Wendelstein 7-X Stellarator Program" Journal of Plasma and Fusion Research. 72. 124-133 (1996)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より