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1994 年度 実績報告書

原形質連絡を介した植物ウイルス-宿主の相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05044140
研究機関帝京大学

研究代表者

渡辺 雄一郎  帝京大学, 理工学部, 助教授 (60183125)

研究分担者 BEACHY Roger  スクリップス研究所, 植物生物学部, 部長
細川 大二郎  東京農工大学, 農学部, 教授 (50014957)
岡田 吉美  帝京大学, 理工学部, 教授 (30011703)
キーワード植物ウイルス / 植物 / 原形質連絡 / 移行タンパク質 / リン酸化 / ウイルス抵抗性遺伝子
研究概要

本研究でタバコモザイクウイルス(TMV)を材料にしてウイルスと植物の相互作用を原形質連絡との関連で解析を行っている。細胞間移行する過程にはこのウイルスがコードする30kD蛋白質が機能している。1)N遺伝子とTMV遺伝子産物との相互作用のいくつかの点について明らかにされた。N遺伝子の作用を受ける受けないを決定するのはTMV遺伝子産物のうち複製酵素である130kDa/180kDa蛋白質であった。野性型のOb株とN遺伝子の作用を受けるようになったOb-NL1,NL2,NL3株をプロトプラストに感染させる実験によって130kDa/180kDa蛋白質中のN遺伝子の作用を乗り越えるためのアミノ酸変異が、本来の機能である複製に関する活性が変化していないことを確認した。Ob-NL1型の複製酵素130kDa蛋白質のうち、そのC端半分の配列の発現をOb株型のウイルスベクターによって発現してもN遺伝子の作用を受けるようになった。このようにN遺伝子の作用を受ける部分のアミノ酸配列(elicitor fragment)を狭めて行く実験が進行中である。(2)30kDa蛋白質がTMVの宿主域を決定するという実験結果も明かとなった。日本でラッキョウで増殖するTMV-Rが報告された。もともとタバコで見いだされるTMV-OMと非常に類似していることから、OMとRの違いはタバコからラッキョウへの適応の結果とみることが出来る。現在、双方の感染性のあるRNAの転写系を確立し、そして30kDa蛋白質の配列を双方で交換したキメラウイルスを作成し、その性質から宿主域を決定する因子が30kDa蛋白質であることを裏付けしつつある。(3)発光クラゲから単離されたGFP遺伝子を発現する人工TMVを作成した。このウイルスを用いることで感染植物を破砕することなしにリアルタイムでウイルスの広がりの程度を記録できるようになった。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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