研究課題/領域番号 |
05044151
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
平岡 昌和 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80014281)
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研究分担者 |
川野 誠子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00177718)
CORONADO Rob ウィスコンシン大学, 生理学教室, 教授
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キーワード | リャノジン受容体チャネル / Ca^<2+>放出 / 小胞体 / 人工脂質膜 / 隣酸化 |
研究概要 |
Ca放出に関与するリヤノジン受容体蛋白を用いての人工膜再構成法の実験を行い,下記の如き成果を得た。豚心室筋からの筋小胞体ベジクルをショ糖濃度格差法にて生化学的に分離抽出する方法を確立し、さらにこのなかからリヤノジン受容体蛋白のみを精製することに成功した。これにより人工脂質膜実験での開口の確率が以前に比べ格段に向上した。これはウィスコンシン大を訪問し、またコロナド教授が東京を訪問して直接試行を繰り返すことにより得られた成果である。この標本を用い、中国産サソリ毒に骨格筋リヤノジン受容体チャネルの開口が約10倍、心筋のものでも約1.5倍増加させる作用のあることを見出した。このことは、リャノジン受容体チャネルの機能を修飾する未知のペプチドが存在することを示唆するものであり、その詳しい作用機序につい骨格筋と心筋につき比較検討中である。次に、心筋の小胞体にはCAMP依存性隣化により活性化されるC1チャネルが存在するが、このものがカルモジュリンの存在下にてCa濃度依存性に抑制されることを見い出した。このように細胞内膜系のチャネルに新しい情報伝達経路による修飾系の存在が明らかになった。
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