研究課題/領域番号 |
05044152
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
平川 公義 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00010166)
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研究分担者 |
STANLEY I. R 米国国立衛生研究所, 神経科学部門, 主任
成相 直 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00228090)
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キーワード | 燐脂質 / 脂肪酸 / ドコサヘキサエノエン酸 / アラキドン酸 / ポジトロンCT / 脳代謝 / サイクロトロン / ホスホリパーゼ |
研究概要 |
本年度は、当国際共同研究の開始年度でもあり、その主目的をこれまでの研究成果を統括し討論を行い、かつ今後の研究方針を決定することに置いた。その目的で、11月に平川、成相が、2月末より成相が米国国立衛生研究所(NIH)、神経科学研究室を訪問しこうした目的を達するための討論を行った。なお、交流をより促進するため、米国側共同研究者Dr.Stanley I.Rapoportの来日も計画したが、scheduleの都合がつかず,この点は次年度に計画することとした。 成果の概要を記す。1、NIHの研究段階は、猿での実験を終了しヒトでの臨床実験の申請の段階に入っている。そこで、この段階では臨床PETの研究はNIHにて行うのが能率的であると判断し、特に脳神経外科医にとっての対象疾患である脳腫瘍患者の脂肪酸イメージングを行うための臨床研究に共同研究者成相が参加し、共同実験を行うことに決定し、プロトコールを提出した。(この臨床実験は、次年度に開始予定)2、その他の疾患に用いるための基礎実験として、頭部外傷、急性期脳虚血モデルでの実験を、日本にて東京医科歯科大学脳神経外科で行うことに決定し、実験を開始した。3、癲癇時の、neuroplasticityの変化の描出に脂肪酸イメージングが用いられる可能性を考慮し、現在NIHにて東京医科歯科大学脳神経外科よりの派遣研究員が動物実験を行っておりこの成果をも臨床イメージングに導入すべく共同でデータを分析することに決定した。4、こうした、基礎的段階が順調にいったばあい、実際の臨床利用は、日本にて東京医科歯科大学脳神経外科主体に行うのが望ましい(より利用価値が高い)という点で合意し、わが国でのそうしたイメージングを行う環境を整備していく必要を確認した。 以上のように、頻回の直接の討論を重ねることで、能率良く共同研究を進めていくための基礎を築き十分な成果を上げることができた。
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