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1993 年度 実績報告書

マラリア原虫抗原変異機構の解析とBCG菌を利用したマラリアワクチン開発

研究課題

研究課題/領域番号 05044168
研究機関大阪大学

研究代表者

堀井 俊宏  大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (80142305)

研究分担者 KRUNGKRAI Je  チュラロンコン大学, 生化学教室, 准教授
BZIK David J  ダートマス医科大学, 微生物学教室, 助教授
ARMAH George  ガーナ大学, 野口記念医学研究所, 研究主任
INSELBURG Jo  ダートマス医科大学, 微生物学教室, 教授
キーワード熱帯熱マラリア / 三日熱マラリア / ワクチン / 合成遺伝子 / SERA蛋白質 / マラリア抗原
研究概要

当該年度においては、1)人工合成遺伝子を用いて、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falcipatum)由来の蛋白質(SERA蛋白質)を大腸菌を用いて発現させ、精製した蛋白質を動物に免疫して得られた抗血清のマラリア原虫に対する影響を調べた。まず、SERA(serine-repeat antigen)蛋白質(111kDa)のN末端側の領域(SE47')及び、中央付近のシステインプロテアーゼ相同配列を含む領域(SE50A)をコードする、2つの人工遺伝子を合成DNAによって構築した。これらの蛋白質を大腸菌内で大量に産生させるために、大腸菌において頻繁に使用されるコドンを利用した。この2つの遺伝子をそれぞれ用いて大腸菌を形質転換し、蛋白質を発現させたところ、全蛋白質量の、SE47'蛋白質では約16%、SE50A蛋白質では約30%と、高い発現量がみられた。得られた遺伝子産物を精製し、フロイントアジュバントを用いてマウス及びラットから抗血清を調製し、in vitro培養の熱帯熱マラリア原虫の増殖阻害実験(アメリカ合衆国より招聘したInselburg博士との共同研究)を行ったところ、強い阻害効果がみられた。この結果は大腸菌を用いたレコンビナントSERA蛋白質が、マラリアワクチンの候補として極めて有望である事を示唆するものである。これらの研究成果はMolecular and Biochemical Parasitologyに発表するため、現在投稿準備中である。2)一方、マラリアに免疫を持つガーナ人の血清を用いて、これらレコンビナント抗原に体する抗体価を測定したところ極めて高い反応を得た(ガーナより招聘したArmah博士との共同研究)。3)タイより招聘したKurungkrai博士との共同研究により、三日熱マラリアのSERA遺伝子の単離を行なうため、三日熱マラリアgDNAバンクを作製し、単離に着手することができた。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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