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1993 年度 実績報告書

心筋細胞内カルシウム濃度の調節機転

研究課題

研究課題/領域番号 05044175
研究機関京都大学

研究代表者

野間 昭典  京都大学, 医学部, 教授 (00132738)

研究分担者 TREVOR Powel  オックスフォード大学, 教授
尾野 恭一  九州大学, 医学部, 助手 (70185635)
キーワード心筋細胞 / Na / Ca交換 / 細胞内カルシウム
研究概要

心筋細胞のCaをくみ出す最も重要な機転であるNa/Ca交換機転について、その回転速度を求める目的で、実験的に細胞内のCa濃度を瞬時に上昇し、これによるNa/Ca交換機転の緩和現象を解析した。実験には単離したモルモットの心室筋細胞を用い、細胞内に紫外線照射によってCaイオンを放出する化合物(Nitr5)を心室筋細胞内に与え、この細胞のNa/Ca交換電流を記録中、紫外線を照射すると、内向き電流が発生した。この電流は時間とともに消失すること、Niイオンによって抑制されること、その逆転電位が理論的に説明できることから、Na/Ca交換に基づくものであることを確認した。この電流の活性化の時間経過を解析した結果、その経過はほぼ指数関数的で、その時定数は膜電位の過分極とともに増大するが、その電位依存性は電流振幅の膜電位依存性と良く一致していた。更に、温度を帰ると10度変化で3倍以上の変化が認められ、単なる人工産物と区別することができた。従来の報告で最も良く使用されている数学もでるに基づき、記録した電流変化を再現する試みをした結果、電流の発生はNaの移動に伴っていることが予測された。更に、このモデルによって測定された緩和現象の時定数と回転率の関係を理論的に導くことができた。Na/Ca交換の回転速度は200/secであり、この値はNa/Kポンプの回転速度とほぼ等しいことが示唆された。これらの結果をJournal of Physiologyに発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Powell T.: "Turnover rate of the cardiac Na^+-Ca^7 exchanger in guinea-pig ventricular myocytes." Journal of Physiology. 472. 45-53 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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