研究課題
(1)最終年度及び3年間の全体計画の確認-加来、安藤の2人の教官がテネシー大学マーチン校(UTM)を訪問し、関係教官と討議し相互理解を得た。(2)アメリカの実情視察と資料収集-弘前大学の2教官はテネシー州マーチン市を中心とした統合教育(メインストリーミング)実施校、早期療育施設、高校など合計10の学校や施設を訪問し、実情を視察した。早期療育ではセンター所長のWenz氏の案内で地域の重点施設を訪問し、高校ではDr.Gregoryの仲介でTransitionについて群や市の担当者と話し合った。さらに成人の障害者の作業所や居住環境等の日常生活を視察することによって、アメリカの障害児教育の全体像をつかむことができた。またテネシー州教育委員会を訪問し、障害児部門の全担当者と会合をもって日米の制度や実情について相互理解を深め、資料を収集した。またカリフォルニア州バークレーの障害者自立支援センターを訪問して、全米の動向を知ることができた。MainstreamingはInclusionへ、handicapはdisabilityへと呼称や概念が変化していることを実感した。(3)学会発表-安藤、松下は平成6年9月の日本特殊教育学会でアメリカの統合教育について発表した。また松下は10月の日本体育学会において「統合教育と体育」を発表した。また加来とUTMのDr.Kendallは、第12回高等教育改革世界会議(オーストラリア,メルボルン市)において共同で研究成果を発表し、世界の研究者と意見交換することができた。(4)調査の実施-豊嶋は、障害児への態度と人間観に接近でき、かつ日米双方に適用できる尺度としてRushitonの愛他性尺度を選定して、日本用に微修正を加え、障害児及び統合教育への関与・関心が異なる青年期集団に実施し、更にKendallの「統合教育に関する態度」調査表を併せて実施し、関与・関心、愛他性、統合教育への態度の関連構造を分析し、中間成績をまとめた。
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