「東アジア経済圏」をめぐる日米関係

1995 年度 研究成果報告書概要

• 研究課題/領域番号: 05045018
• 研究種目: 国際学術研究
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 大学協力
• 研究機関: 立命館大学
• 研究代表者: 関 寛治 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (40012968)
• 研究分担者: KIM HyungーKo アメリカン大学, 国際関係学部, 助教授 ; WARPNER Poul アメリカン大学, 国際関係学部, 助教授 ; TAMAMOTO Mas アメリカン大学, 東アジア研究所長, 助教授 ; RICHARDSON J アメリカン大学, 国際関係学部, 教授 ; LEE James アメリカン大学, 国際関係学部, 助教授 ; GOODMAN Loui アメリカン大学, 国際関係学部, 学部長 ; 高見澤 磨 立命館大学, 国際関係学部, 助教授 (70212016) ; 小林 誠 立命館大学, 国際関係学部, 講師 (60257813) ; 文 京洙 立命館大学, 国際関係学部, 助教授 (70230026) ; 吉成 大志 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (50201025) ; 唐沢 敬 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (60149789) ; RICHARDSON Jhon M Jr. American Univ.School of International Service, Professor ; GOOGMAN Luise American Univ.School of International Service, Dean ; MUNG Gyon-Su Ritsumeikan Univ.Faculty of International Relations, Assistant Professor
• 研究期間 (年度): 1993 – 1995
• キーワード: 国際関係理論 / 米朝関係 / 日朝関係 / 環日本海 / 環アジア太平洋 / 大学間共同プロジェクト

研究概要

本研究の第二ラウンドの最終年度であった今年度は、昨年度までの研究成果を確認し、残された課題を明らかにする目的で9月にアメリカン大学において共同コンファレンスを開催した。今後は第一ラウンドの3年間と第二ラウンドの3年間の研究成果をまとめて出版することが重要課題である。
今年度の共同コンファレンスは、「21世紀の国際関係と開発 アメリカ合衆国・日本・韓国」と題する韓国の高麗大学とのトライアングルのシンポジウムとして開催された。「開発」概念の再検討、地域経済統合、東北アジアにおける国際協力の可能性など、21世紀を展望した東北アジア地域の新たな秩序の構築をめぐって、日米韓の3大学の研究者によるペ-パ-提出と相互討論が行われた。このシンポジウムは、今後立命館大学とアメリカン大学の第3ラウンドの共同シンポジウムを計画する際の新しい出発点を築けたものと思われる。また、1997年度ソウルで開催されるIPSA(世界政治学会)への共同参加による環日本海時代の特別セッションの提案などを含め、本研究の成果はきわめて大きかったといえる。
本研究の第二ラウンドがスタートした前年には、立命館大学でIPRA(国際平和研究学会)が学術会議と共催で開催され、その場所がJimmy Carter訪朝のための象徴的な準備の場所となったこと、1993年にCarterが富山県から日本海時代の到来のスピーチを行い、翌、1994年訪朝して金日成との会談を行い、米朝関係に新時代を切り開いたことの他、日本の政治にも影響を与えたことなど、本プロジェクトの背後で進行したこのような事態が決して本研究と無関係であったとはいえない。具体的にいえば、これとの関連でジョージア州立大学は1996年、東北アジアについてのシンポジウムを開催し、われわれの果たせなかった北朝鮮からのトップの地位の研究者など9人を呼ぶ予定である。組織者は1995年2月のISAシカゴ大会で、われわれのパネルに協力してくれ、Jimmy Carterの通訳をも努めたHan S. Park教授であった。
アメリカン大学との共同シンポジウムについていえば、その結果立命館大学国際関係大学院のデュアル・ディグリー制度の開設及び、アメリカ以外の国際関係大学院としては最初のAPSIA(国際問題専門学部協会)の加盟登録の二つは特筆すべき成果であった。ISA(アメリカ国際研究学会)との共同シンポジウムでいえば・95年4月のシカゴ大会でのパネルでは、パネルに参加した大学院生がISAの大学院生に与えられる賞のナンバーワンを得たこと、引き続く第37回ISA年次大会(カリフォルニア州サンディエゴ)でもアジア太平洋時代についての新しいパネルを設定できること、米国の政策の変化をふまえた理論的提言がなされるISA-JAIR(96年9月幕張メッセ)にも3つのパネルを計画していることなど、本研究プロジェクトは内外の国際関係研究者やその大学院及び研究所に大きな影響を与えている。
われわれの研究は「道なきところに道をつける(アンドリュー・ヤング)」研究であるから、自己評価は大変難しい。将来の国際政治史の叙述も、この時期の米朝関係の新次元をどう解釈するのか、又、日朝関係や南北朝鮮の内部関係を米朝関係との連係でどう分析するのかが著しく重要になるであろう。それは、歴史解釈学の問題でもある。(ISAサンディエゴ大会に提出されるKoga Yukikoのペ-パ-が、この面でも新局面を開く歴史解釈学に関したペ-パ-であることに触れておきたい。)

研究成果

• [文献書誌] NAKAGAMI Ken'ichi, OYA Kenji, ISHIZAKI Yoshiyuki: "Developing Environmentally Sound and Susutainable Cities in Southeast Asia--Focus on Urban Transport and Environment--" 立命館国際地域研究. 第7号. 1-15 (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] 徐 勝: "開発と人権-東北アジアの場合" 『立命館国際地域研究』. 第7号. 17-26 (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Joyce L. Francis: "Price War? : Lessons from Tanzania" 立命館国際地域研究. 第7号. 27-52 (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Hiroharu SEKI: "Could CSCA Process be Created in the Asia Pacific Region?" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 94001. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Taishi YOSHINARI: "Japanese Policy Toward Russia Reconsiderd-In Connection with a Peace treaty and Pan-Sea-of-Japan development-" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 94003. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Makoto KOBAYASHI: "Regional Linkage in the Post-Cold War Global Change : Asia Pacific Area and the Western Hemishere" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 94004. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Kiyokatsu NISHIGUCHI: "What is 'The East Asian Miracle'?" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 94005. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Minoru OUCHI: "The Asia Pacific Reagion--Sustainable Development as an Alternative Approach in the Post-Cold War Period" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 94006. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Osamu TAKAMIZAWA: "Cultural and Information Exchange Networks in Northeast Asia : The Case of Legal Studies in Japan and the People's Republic of China" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 94008. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Taishi YOSHINARI: "Development of Collaborative Relationships Between South Korea and the Russian Far East : Inplications for Northeast Asia" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 95003. (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] Toshiko HIMEOKA: "Absence of Gender Resarch in the Japanese International Studies" 立命館大学国際地域研究所ワーキングペ-パ-・シリーズ. 94005. (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] スティーブン・ア-ノルド、Jong-Il You,唐沢敬、Kim Hyung-Kook,王勝今、James R. Lee、小木裕文、文京洙、高見澤磨、吉成大志: "「東アジア経済圏」をめぐる日米関係" 立命館大学, 167 (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [文献書誌] NAKAGAMI Ken'ichi, OYA Kenji, ISHIZAKI Yoshiyuki: "Developing Environmentally Sound and Susutainable Cities in Southeast Asia Focus on Urban Transport and Environment" Ritsumeikan Journal of International Relations and Area Studies. Vol.7. 1-15 (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Suh Sung: "Development and Human Right Issues" Ritsumeikan Journal of International Relations and Area Studies. Vol.7. 17-26 (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Joyce L.Francis: "Price War? : Lessons from Tanzania" Ritsumeikan Journal of International Relations and Area Studies. Vol.7. 27-52 (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Hiroharu SEKI: "Could CSCA Process be Created in the Asia Pacific Region?" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 94001. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Taishi YOSHINARI: "Japanese Policy Toward Russia Reconsiderd-In Connection with a Peace treaty and Pan-Sea-of-Japan development-" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 94003. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Makoto KOBAYASHI: "Regional Linkage in the Post-Cold War Global Change : Asia Pacific Area and the Western Hemishere" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 94004. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Kiyokatsu NISHIGUCHI: "What is 'The East Asian Miracle'?" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 94005. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Minoru OUCHI: "The Asia Pacific Reagion Sustainable Development as an Alternative Approach in the Post-Cold War Period" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 94006. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Osamu TAKAMIZAWA: "Cultural and Information Exchange Networks in Northeast Asia : The Case of Legal Studies in Japan and the People's Republic of China" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 94008. (1994)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Taishi YOSHINARI: "Development of Collaborative Relationships Between South Korea and the Russian Far East : Inplications for Northeast Asia" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 95003. (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Toshiko HIMEOKA: "Absence of Gender Research in the Japanese International Studies" Ritsumeikan University, IIRAS Working Paper Series. 95004. (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] Kei Karasawa, James R.Lee, Osamu Takamizawa, Taishi Yoshinari: Ritsumeikan University. Japan-US Relation around "East Asian Economic Area", (1995)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より