| 研究課題/領域番号 |
05102002
|
|---|
| 研究種目 |
特別推進研究
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 審査区分 |
物理系
|
|---|
| 研究機関 | 東京大学 |
|---|
研究代表者 |
小林 孝嘉 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60087509)
|
|---|
| 研究分担者 |
三沢 和彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80251396)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
| キーワード | 超短パルス光源 / 超高速時間分解分光 / フェムト秒干渉分光法 / 共役高分子 / 超高速非線形光学特性 / 擬一次元系 / J会合体 / 階層構造 |
|---|
| 研究概要 |
1 超短パルス光源の開発
Ti:サファイアパラメトリック発振器、Ti:サファイアパラメトリック増幅器、Cr:フォルステライトレーザー発振器、及びその第二高調波用色素増幅器を製作した。
2 超高速時間分解分光装置の開発
赤外域超短パルス光源、フェムト秒近赤外分光装置、フェムト秒ポンプ・プローブ分光装置、及びピコ秒時間分解ラマン分光測定装置を製作した。
3 フェムト秒干渉分光法の開発とその応用
フェムト秒周波数領域干渉計(FDIF)を開発した。FDIFを群速度分散測定、及び超高速緩和測定へ応用した。また、フェムト秒サニャック干渉計による時間分解位相変化連続スペクトルの測定を行った。
4 共役高分子の時間分解非線形光学特性
置換ポリアセチレン(PMSPA、PMBPA、PPPA)の超高速近赤外分光を行い、それぞれの試料の過渡吸収スペクトルとその時間的振舞いを測定した。そこで得られた各分離スペクトルの特徴とその同定を行った。これらの結果を基に、非線形励起種の分離スペクトルに関する理論的考察を行った。
超高速非線形光学効果の共役高分子励起子共鳴エネルギー依存性を測定した。さらに、非線形光学効果微視的機構の時間依存性及び周波数依存性を議論した。
共役高分子励起状態の主鎖構造緩和による非線形光学過程をラマン利得分光法で観測した。
この他、置換ポリアセチレンのフェムト秒時間分解発光分光、及び近赤外域でのポリチオフェンのフェムト秒時間分解吸収分光を行った。
5 共役高分子及び関連する擬一次元系の分光学特性
オリゴチオフェンのピコ秒時間分解振動スペクトル及びフェムト秒時間分解発光強度を測定した。また、ハロゲン架橋混合原子価錯体のフェムト秒吸収分光を行った。
6 シアニン色素J会合体の非線形光学・超高速応答
J会合体のフェムト秒吸収分光を行い、励起子ダイナミクスと逆ラマン過程を観測した。次に、J会合体/ポリマー分散配向膜を作成し、その直線二色性スペクトル、ホールバーニングスペクトル、及び電場変調スペクトルの色素濃度・偏光依存性を測定した。この結果より、J会合体の階層構造モデルを提案した。
|
