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1993 年度 実績報告書

がん細胞の浸潤性獲得の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 05151027
研究機関金沢大学

研究代表者

清木 元治  金沢大学, がん研究所, 教授 (10154634)

研究分担者 谷口 俊一郎  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60117166)
岡田 保典  金沢大学, 医療短期大学部, 助教授 (00115221)
木村 成道  東京都老人総合研究所, 分子生物学部, 室長 (60073029)
佐藤 博  金沢大学, がん研究所, 助手 (00115239)
中島 元夫  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (90240738)
キーワード癌転移 / 浸潤 / 細胞外マトリックス分解酵素 / 92-kDa typeIV Collagenase / 72-kDa typeIV Collagenase
研究概要

1、各種のマトリックスメタロプロテイナーゼに対する単クローン抗体で胃癌組織を調べることにより、72-kDaと92-kDa type IV collagenaseの発現は共に初期癌では認められず進行癌でのみ高頻度(65%)に起こることを示した。一方で、collagenaseの発現は初期から高頻度の発現を示した。
2、92-kDa type IV collagenaseの発現誘導機構についてプロモーターの解析から、以下の点を明らかにした。炎症性サイトカインとv-Srcに代表されるシグナルによってそれぞれ独立に制御される。v-Srcシグナルによる誘導を受けるかどうかは細胞によって異なるがそれはプロモーター中のRCE(Rb control element)への結合活性の有無によって決まる。
3、胃癌細胞を正所移植すると組織の線維芽細胞の産生するTGF-bによって癌細胞による72-kDaと92-kDa type IV collagenaseの発現が誘導され、転移能が昂進する。TGF-bの作用は細胞によって異なるがそれを決定する因子の一つとしてRbの欠失があることを明らかにした。
所見:本研究班は今年で最終年度を迎える。この3年間で癌細胞の浸潤に関わる様々な細胞外マトリックスの分解酵素に関する情報が遺伝子から組織レベルで蓄積した。癌細胞の浸潤制御を可能にする標的分子としてどの細胞外マトリックス分解酵素が妥当かを決めることが今後の問題である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tsuchiya,Y & SEIKI: "Expression of Type IV Collagenases in Human Tumor Cell Lines that can Form Liver Colonies in Check Embryo" Int.J.Cancer. 56. 46-51 (1994)

  • [文献書誌] Sato & SEIKI: "v-Src activates the expression of 92-kDa type IV collagenase gene through AP-1 site and the GT box hemdogous to retinoblastoma element" J.Biol.Chem. 268. 23460-23468 (1993)

  • [文献書誌] Watanabe & Okada: "MMP-9 from U937 monoblastoid cells" J.Cell.Sci. 104. 991-999 (1993)

  • [文献書誌] Shimada & Kimura: "A second form of NDP-kinase from rat." J.Biol.Chem. 268. 2583-2589 (1993)

  • [文献書誌] Kobayashi & Taniguchi: "Expression of α-smooth muscle actin in benign or malignant ovarian tumors." Gynecol-Oncol.48. 308-313 (1993)

  • [文献書誌] Gohji & Nakajima: "Regulation of gelatinase production in metastatic renal carcinoma by organ specitic fibroblast" Jpn.J.Can.Res. 85(in press). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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